日々寒さが増し、ついつい家にこもってしまいがちのこの季節。思いきって外を歩いてみると早くも木々の枝に春の訪れを感じることができる。今回は千葉市土気地区にある善勝寺と、千葉市昭和の森公園を訪ねた。
緑が色濃く残る善勝寺は、土気城から500メートルほど南に位置し、出城としての役目を果たしていた寺。 顕本法華宗(妙満寺派)に属し、七里法華上総十箇寺のひとつだ。創建年代は不明だが、もともとは『極楽法寺』という真言宗の寺。土気城主となる酒井小太郎定隆が土気城に入った際、日蓮宗に改め、山寺号を『宝珠山善生寺』と称した。酒井氏が土気を退去した後、天正19年(1591年)には徳川家康から寺領50石を賜り、以後『善勝寺』と改名し現在に至る。本堂のとなりには鐘楼があり、毎年大晦日になると地域住民が除夜の鐘を撞きに来るそうだ。
「春に桜が咲き、秋には楓の大木が鮮やかに紅葉します。境内は静寂に包まれ、自然と心も落ち着きますよ」と住職の溝口憲秀さん。また、山門の左手には昭和47年に廃線となった外房線跡があり、古い橋が残されている。現在は草が生い茂ってしまっているが、廃線前はここから望む九十九里方面の絶景を一目見ようと、たくさんの観光客が訪れたそうだ。
善勝寺から大網街道を横切り、千葉市昭和の森公園へ。ここは『日本の都市公園100選』に選定されている。敷地面積100・9ヘクタールの広大な園内には、良好な自然環境が残されているため、四季を通じて草花や樹木、野鳥や昆虫など多くの植物や生き物を見ることができる。そしてこれからの時期、とくに注目したいのが園内東に位置する梅林だ。2ヘクタールの敷地に約270本もの梅の木が植栽され、白と薄紅色の美しい花を咲かせる。2月中旬頃にはウグイスのさえずりに耳を傾けながら、風流なひとときを過ごすこともできる。
毎年梅林目当てに訪れるという見物客は「梅の香りが漂い、とても気分が和みます。満開の時期には可愛らしい梅の花を眺めながらお弁当を食べる、これが楽しみなんです」と話していた。今年は例年に比べ比較的暖かい日が続いているため、1月中旬でもう蕾が大きく膨らんでいる。2月中旬から下旬には満開となるだろう。
梅林近くにはモクレン科のコブシの木もあり、蕾をつけている。この蕾は、冬の寒さに耐えるため、全身が毛におおわれていて、どれも同じ方向に曲がっている。春の光を多く受ける南側から先に成長するため蕾の先は北を指しているそうだ。花を咲かせるのは春になってからだが、毛皮を着ているかのような蕾を見るのもこの季節ならではの楽しみ方だ。
また、千葉市で最も高い海抜101メートルの展望台は九十九里平野と、遠くには太平洋の水平線も見える絶景ポイント。すぐ真下にあるのは100万トンの水を貯える農業用の溜池『小中池』。毎年元旦には、海から昇る雄大な初日の出をカメラにおさめようと、多くの人々で賑わいをみせている。
去年の4月に完成した『もみじ広場』の『ローラーすべり台』は、休日には順番待ちの行列ができるほど大人気。「緑の中を颯爽と滑り降りると、本当に気持ちがいいです」と子どもを連れて来ていたお父さん。滑り終えたら併設されているアスレチックコースで子どもと一緒に遊べば、日頃の運動不足も解消できるかも。
さらに芝生が広がる『太陽の広場』では、毎年2月に国内外の有名選手が出場するビッグイベント『千葉国際クロスカントリー大会』が行われ、今年は2月11日(日)を予定している。
サイクリングコースやテニスコート、球技場などもあり、スポーツにも最適の昭和の森公園。自然に触れながら気持ちの良い汗を流してみてはいかが。(斉藤)