九十九里といえばイワシ。その昔はキロ当たり5円、10円で取り引きされ、とれすぎたイワシは浜に並べられ肥料にされていたという。そんな光景を見て、何か商品にならないかと考えたのが昭和16年創業の中村水産(中村一雄代表)の奥様、中村幸子さん?だ。
「20年程前、大量にイワシがとれたので、それを利用して作ったのがイワシを南蛮漬けにした『サーディン南蛮漬』です。これが飛ぶように売れて。新製品開発賞を貰って、ふるさと小包の第1号商品にもなったんですよ」
他にも中村水産では、定番の『いわし胡麻漬』はもちろん、ほんのりとした甘さが魅力の『バルサミコ酢漬』と、「どんどん新しいことに挑戦していかないとね」と新製品に挑戦してきた。
とはいえ、本業はイワシの『丸干し』に『目刺し』だ。片貝漁港に水揚げされた九十九里浜産のイワシの中でも、丸干しに適したマイワシは6〜9月。セグロイワシは12〜2月の一番脂ののったおいしい時期のものを大量に買い付け冷凍し、毎日、朝から15人のパートさんが手際よく目刺しにしていく。その後、冷風乾燥機で干される。今では、衛生面から天日干しをすることはないという。節分前には、節分の夜に焼いたイワシの頭を柊の小枝に刺し門に飾り厄払いする風習が全国的に広まり、年間の3分の1が出荷されるそうだ。
中村水産では、イワシの頭が苦手という人のために頭をとった丸干しやアジ、サンマの開きなども作っていて、贈答用の詰合せも用意している。(菅家)