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「自然豊かな市原で健康に暮らしたい」
森原三登さん(70歳)

 環境を学び、みんなで守る『環境と健康と水問題を考える会』
 地球温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊など、地球規模で深刻化する環境問題を背景に、ゴミ問題、省エネ、リサイクルなど、私たちの暮らしの中での対策が求められている。
 4月末、市民活動団体『環境と健康と水問題を考える会』が、市原で誕生した。「みんなで力を合わせ、今何をしなくてはならないか、何ができるか」を考えていこうというもの。これまで地域を限定した反対活動のようなものは市内にいくつかあったが、市全体を対象にした団体は初めて。
 「批判や要望ばかりを行政に求めても限界があります。その気になればいろいろ知恵は出てくるものです。市民も学んで理解することが大事。環境問題は、子々孫々未来に続く大きな問題です。今を生きる者の責任として、努力が必要です。今ならまだ間に合います」と話すのは、呼びかけ人代表の森原三登(みつのり)さん。
 森原さんは、娘夫婦との同居を機に6年前市原に移り住んで来た。市原が不法投棄など、首都圏のゴミ捨て場状態となっていることは以前から聞いて知っていたが、実際をまのあたりにして言葉を失った。「ここまでひどいとは思いませんでした。山のようになった産業廃棄物からは黒い水が流れ出し、地中にしみ込んでいました。すぐ側に住んでいる住民の飲料水が地下水だと聞いて、どうしてみんなもっと怒らないのか、水質検査の情報開示を行政に要望しないのか不思議でした」。市民が声をあげれば、行政も動いてくれる。最初は簡単に考えていた森原さんだったが、捨てられた廃棄物はすでに山を成し、市原市の汚染はあまりにも広域化していた。撤去するにも莫大な税金を要する。地主の責任、業者の責任、絡む利権…、調べれば調べるほど、問題の根が深いことを思い知らされた。一市民団体が取り組む枠をはるかに越えているように思えた。
 現役時代、森原さんは、肝臓を悪くして一線を退いた経験がある。55歳の時、治療を通じて悟ったことは、人には自然治癒力があるということだった。「西洋医学を否定するわけではありません。でもそれ以前に自然の中で生かされている人間は自然からもらったエネルギーで自分の身体を治癒する力を持っているのです。花粉症やアトピーなどが急増したのは、環境の悪化によって人間本来の抵抗力が損なわれてきたからだと思います」。自身の周辺を見直すきっかけとなり、環境問題への関心へとつながった。中でも水へのこだわりは深い。「私は仕事で28カ国をまわり、各国の水事情を見てきました。諸外国にくらべて日本は水に恵まれた国です。ヨーロッパでは飲料水がワインより高い国もあるくらいです。しかし、今の日本で浄水器がこれだけ売れるということは、水道水でさえ信頼していない人が増えたということです」。
 会の名称に『健康と水問題』を加えたのは、問題意識をより明確にするためだった。「市原市の下水道の普及率はまだ51%。河川、湖沼の汚染の主な原因は家庭から出る雑排水です。奥さん方が家庭から出す排水にほんの少し意識を持つだけで川の汚れはずいぶんきれいになるはずです。実際全国には、街ぐるみで川をよみがえらせた例がたくさんあります。市民は自分の出すゴミに責任を持って、適正な正しい処理がなんであるか学び、理解し、協力することが必要です」。現在会員は40名。職業も年齢も様々。一緒にやろうという気持ちを大事にしたいという森原さんは、一人ひとりを説得してまわった。「たとえ年間1200円とはいえ、お金をいただいて心ある人をまとめるということは、単純ではありません」。今後、現地見学会や学習会なども開催する予定。
 骨を埋めると決めたこの市原に、生きた水を取り戻し、ホタルの住める環境にしたいという森原さんの願いから、年間3回発行予定の情報誌は『ホタルの声』と名付けられた。(国)

《お問い合わせは》
電話 0436-36-3751
個人が不法投棄したゴミの山。
まずは市民一人ひとりの意識改革から。

 



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