全国の100歳以上のお年寄りは1万1000人以上(1999年厚生省調べ)。21世紀になり、ますます高齢者は増える傾向にある。内田収三さん(96歳、茂原在住)は健康に年を重ねた長寿がいかに重要であるかを考え、自ら『身体の健康』、『心の健康』、そして社会に役立つようにお金を使う『財布の健康』管理を実行している。
□明治37年生まれ、今月で97歳とはとても見えませんが、健康を保つために何かなさっているのですか?
「自分で生活習慣を決めて実行しています」
□具体的には?
「毎日夜は9時に寝て、朝は4時半に起きる。起きたらすぐにコップ1杯の水を飲み、トイレ、風呂、朝飯。牛乳は1日に3本は飲みますよ。酒もタバコも今まで口にしたことはありません。健康に良くないことは決してやりません」
□各地で健康長寿について講演されているそうですが、やはりそういった生活習慣を話されるのですか?
「はい。そして、講演で人に話をしたら責任を持ってそれを実行に移します。人に話すと責任がでてきますからね。人に話すことは結局、自分を叱咤激励していることなんです」
□行動することに意義があるということですね。
「そうです。例えば医学知識があってもそれを実行するかが問題でしょ。知識があるのと実行に移すことはぜんぜん違います」
□なるほど。それでゴルフも健康を維持するために、始められたのですね。
「ええ。59歳の時、人との付き合いを広げるために始めました。今は週に3、4回ほどになりましたが、最近まで週に5回はコースに出ていました。足腰を鍛えるために今でもカートを自分で引っ張っぱってます」
□ゴルフでギネスブックに出ていらっしゃるそうですが、どんな記録ですか?
「83歳の時、1日7ラウンド(126ホール)を15時間かけて回った記録です。これは自分の年齢以上のホールを回るエージホールといった日本記録で申請を出し、89年度のギネスブックに載ったものです。それまでにも77歳の時には79ホール、80歳で111ホールと、記録は毎年のように塗り替えてきてはいました。ただし、私は記録を作るのが目的ではありません。この年でも健康であれば、これくらいの記録は作れると多くの人に知らせたかったのです」
□病院には行ったことがないと伺いましたが。
「病院に行った事がないというわけではありません。入院したり手術をした事がないということです。『健康長寿は国の宝』と私は思っています。健康で医療費を使わなければ、日本経済にも大いに貢献することになるでしょう。私は長寿で健康な方がもっと増えることを願って『公益信託内田健康長寿者顕彰基金』を創設しました」
□それはどういったものですか?
「先ほど禁酒禁煙を実践していると言いましたが、酒やタバコにお金を使ったとして1日1200円を貯金し続け、ゴルフの会員権を買いました。それを処分し、余剰金2000万でこの基金を創設しました。私は昔から『一事慣行』を座名の碑としています。この『つもり貯金』も最初に決めた事をずっとやり通してきたからこそ、有効なお金の使い方ができたと思っています。毎年、茂原市民の健康な85歳以上の方を選び、純金のメダルと金一封を顕彰状に添え贈っています。今までに27名の健康長寿者に贈りました」
□本当に社会に役立つお金の使い道ですね。最後に今後の目標をお聞きしたいのですが。
「『死ぬまで生きること』、『生きているうちはゴルフをすること』ですかね。108歳までゴルフをする予定です。それとエージシューター(自分の年齢以下のスコアで1ラウンド回る)も300回になったらギネスに申告するつもりですよ。皆さん、応援していてください」
新しい長寿社会のあるべき姿を実践している内田さん。これまでに『2000ラウンド七十五歳の黄金の日々』、『百歳にしてグリーンに立つ健康優良爺、生き甲斐の創造』、『百歳エージシューターへの道』など著書も多い。 (大)