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NO.29

健康医学同好会

「人体の基本的な構造と仕組みを知ってより健康に」

 健康でありたい、維持したいと考える人は多い。そのために自分の体をもっとよく知ろうと、人体について勉強する会が昨年4月に大網中央公民館で発足した。会長は花岡荘典さん、講師は千葉大学と国際武道大学で解剖学を教えている河野俊彦さん。「人体の構造と、これをダイナミックかつ微妙に制御する自律神経や、免疫、内分泌の密接な関係・仕組みを理解することで、人体と健康を知る助けになります。医療は本人の自己治癒力を助けるもの。基本的な人体の構造を知っていれば、治す方法も分かります」。
 健康に関心がある人は、独学で医学書の一部を読んだり、テレビや雑誌などから多くの情報を見聞きする。だが、その理解が一部分だけだったり、誤ったままだったりする人が多い。「ほうれん草が良いと言われればほうれん草ばかり。鰯が良いと言われれば鰯を食べ、それでよいと思いがちです。体のバランスを知れば、ひとつの食品ばかりに偏ってもだめだということが分かります。大学の講義レベルの内容を皆さんによく理解してもらうために、分かりやすい言葉で、具体例をあげて説明しています」と河野さん。
 取材した日は、消化管についての勉強会。口から肛門まで約9m、これを人体に栄養を吸収するトンネルと見なし、最近の医療についての情報も盛り込みながら説明がされた。さらに昔からの格言についても解説。たとえば『食べてすぐ寝ると牛になる』というのは、単にだらしないということではなく、医学的には胃の構造からくるものだった。胃の上部にある噴門というくびれには筋肉がなく、きちっと閉まっていない。胃袋いっぱいに食べ、すぐ横になると消化液が逆流し、食道にあがってきてしまうことがある。これが胸焼けになるとの説明だった。また、日頃から思っている疑問も活発に出され、「ラジオで、太ると胸焼けしやすいと言っていたが、どうしてか」という質問には、「太るということは皮下だけでなく、内臓にも脂肪がつき、腸も胃も押され、それで消化液が上に押し出されやすいから」という答え。こういった説明は理解しやすく忘れにくいと好評だ。
 河野さんは専門の解剖学だけでなく、脊柱を中心として筋肉や骨格のバランスを重視する東洋医学療法にも詳しい。会員のひとりは、「以前、膝の痛みがありました。膝ばかりに注意を向けていましたが、ここに来て体全体のバランスを知り、腰をのばすストレッチをしました。すっかり治って、驚きました。私にとってこの勉強会での大きな収穫でした」。また、パーキンソン病を患う会員は「何かやっていると気がまぎれると思い、この会が始まってすぐ入りました。最初は車椅子で来ていましたが、今では歩いて来ます。私の病気がどういったものか理解できましたので、ありがたいです」と話す。勉強会が終わり、河野さんからのアドバイスと軽いストレッチで、歩くのが楽になったと言って帰る会員もいた。「意識できない自律神経や内分泌、免疫の仕組みの中で、自分が自覚できるものはある程度自分で調節ができるようになります。ふだん使わない筋肉や筋を本人に気づかせるよう、ちょっと手助けしてあげるだけです」と河野さん。
 現在、会員は22名。体の仕組みについて分かりやすい話が聞けるこの会は毎回出席率が高い。同好会は今年の3月に終わる予定だが、その後、どのような形をとるかは未定だ。(大)

◇連絡先
 花岡壮典
 長生郡長生村本郷6360の13
 TEL 090(3819)6737
 

写真1:河野さん(左)と花岡さん
写真2:出席しているメンバーは、河野さんの説明を一言も聞き漏らさないようにと真剣だ。

 



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