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-小中川をきれいにする会-
町の発展と自然との共存をめざして
 「水は、すべての生物の源です」

 ひと昔前、川ではメダカやドジョウが泳ぎ、シジミやエビをすくう子ども達の姿は日常的な光景だった。  
 だが、高度成長、バブル期を経た現在、川は汚れ目につくものはゴミばかり。
 大網白里町を流れる小中川に、昔の風景を取り戻そうと平成11年11月に発足した『小中川をきれいにする会』代表の大村敏也さんは、
「定年まで毎日のように大網駅ガード下の小中川を見ながら通勤しました。汚い、臭い。何とかしたいと思い、定年と同時に毎日川の中のゴミを拾っていました。それを見た通勤中のサラリーマンが1人、2人と参加してくれて会として活動を始めました。現在ではゴミ拾いと共に川の浄化、水質改善にも取り組んでいます」と話す。
 メンバーは正会員が22名。1年間のスケジュール(定期清掃、会議、実験、行事等)を決め、率先して活動する。
 他に協力会員の枠を設け、強制的でなく自分でできる形での協力を随時呼びかけている。
 定期清掃は毎月1回、主に橋から橋という単位でゴミ収集、分別、運搬をし、花壇の手入れや水質測定を行う。
「人間はきれいな所には、ゴミを捨てにくいという心理があります。それに花など美しいものは人目を引くので、ゴミを捨てられないという抑制効果を期待しているのです」。
 また、「実は一番大切なことは教育なのです。ゴミポイ捨て禁止条例や罰金制度が必要なほど人々のゴミに対する意識が低い。現在の川の汚染の実態が深刻であるにもかかわらず…。私達の会は環境展やシンポジウムを開催して住民に環境問題を呼びかけると共に、次代の子ども達への働きかけがとても大切だと考えています。そこで、夏休みに子ども向けの水生生物の観察会を催したり、ゲンジボタル鑑賞会、ナバキ川イカダのぼり、小中池上流の幻の滝探検、炭焼き実習等を計画しています」。
 こうした努力だけでは解決できないのが、水質汚染の問題。
 小中川は小中池上部の丘陵を源流とするが、この付近には産業廃棄物、残土(環境ホルモンが含有されていることが多い)が積み上げられている。
 それに加えて、急激な宅地化による生活雑排水の汚濁の影響も心配されている。
「ゴミを拾うそばから捨てられてゆく。残土や産業廃棄物は複数の行政が絡み合うので、簡単に解決しません。環境改善までは気の遠くなる思いもします。けれど、人の気持ちを変えるのも行政を動かすのも、小さなひとつの行動、実践しかないんです」と、言い切る大村さん。
「一般市民の方も回覧板等で案内があったら、是非参加をお願いします。一度参加した人は二度とポイ捨てはしないし、川や環境のことを考えてくれるようになります。参加が無理なら、日常生活の中で油は絶対流さない。ゴミを燃やさない。買い物では、スーパーの袋はもらわずカゴ等を持参することを心がけてほしい。それだけでも水質は、かなり向上するのです」。
 町の中心部にある『みやこ野橋』付近を毎日清掃する、協力会員の奥山さんと宮内さんは、
「この頃やっとコイが多く見られる川の面影が蘇りつつあります。1m近い魚のカップルも時々見かけます。魚が戻ればカモやカイツブリ等の水鳥達も姿を見せます。生物の賑やかさは好ましいことです」と、嬉しそうに語る。
『小中川をきれいにする会』のメンバーは、清掃に励みつつ、小中川土手の公園化や海岸までのサイクリングロード建設を目指す。
 21世紀、町のさらなる発展と豊かな自然との共存共栄の実現に向け、町の人達に様々な形での参加(不要になった草刈り機や鎌の寄付等)を呼びかけている。  (金本)
      

『みやこ野橋』から見た小中川。
コイの泳ぐ姿が眺められるようになった
ゴミが投げ捨てられた川と土手

 



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