東金市を拠点に活動するジャズバンドのサークルがある。イーストベルだ。名前の由来を尋ねると、「イーストは東、ベルは鐘。バンド名を考えていたら、突然『東金を英語にしたらイーストベルだ』なんていうメンバーがいましてね(笑)、これは面白いと即決です」。
バンドの和気あいあいとしたムードが伝わってくる。
イーストベルが発足したのは2年前の春。千葉学芸高校(当時は東金女子高校)の理事(音楽教師)である西山徹夫さんが中心となり、「ジャズの好きな連中を集めてバンドを作ろう」とスタートさせた。
ちなみに、西山さんは千葉県吹奏楽連盟副理事長、全日本マーチングバンドバトントワーリング千葉県連盟副理事長、千葉県私学吹奏楽運営委員会名誉委員長、日本ジャズ教育協会会員等の数々の肩書きを持ち、自らはテナーサックスを担当する。
「隠れた人材って結構いるもの。以前、音楽をやっていたが忙しさにかまけて、とか演奏する機会がなかったりとかで、楽器に何年も触っていなかった人。そんな人達を集めて好きなジャズを楽しもうというのが、このサークル。クチコミで少しずつメンバーが増えてきました」。
現在のバンドメンバーの人数は、およそ20名。うち3分の1が教師というアカデミックなバンドでもある。元プロというメンバーもいる。
「ジャズのひとつの面白さ、魅力というのはインプロビゼーション。つまり、楽譜にないものを一定の法則に従ってアドリブで演奏すること。そんなプレイヤーが揃っているのがイーストベルの特徴なんです」。
サークルとしての練習日は、毎月第1・3日曜日の午後4〜7時。千葉学芸高校吹奏楽室において。月1回は、サンドトレーナー(プロの指導者)によるレッスンがあり、細かなアドバイスを受ける。そして、イーストベルがサンドトレーナーとして依頼しているのは、日本のトップアレンジャーとして名高い内堀勝氏、プロバンドに籍を置くサックス奏者・今野菊治氏と、そのレベルも高い。
かくして日々腕を磨くイーストベルの活躍の場は幅広い。地元、東金市の『やっさ祭』をはじめ、レイクサイドの餅つき大会、求名駅前まつり、3万人を集める栗源の収穫祭(スイートポテトウェディング)にお呼びがかかる他、千葉のベイサイドジャズフェスティバルにも出演。また、松尾町の酒蔵内のビアホール『寒菊』では定期的なステージも行っている。
もちろん、演奏の上手な人しか入会できないというわけではない。基本的に18歳以上で、吹奏楽の経験があれば可。目下、ベース、打楽器のメンバーは足りているが、サックス、トロンボーン、トランペット、ピアノ奏者が少ないため、広くメンバーを募っている状況だ。会費は、月2千円。サンドトレーナーへの謝礼等にあてられる。
ジャズを通して老若男女、心をひとつにするイーストベル。ひとりひとりが一層のレベルアップを目指して切磋琢磨するからこそ、仲間意識が生まれている様子。
実際、メンバーの年齢は65歳を最年長に下は20歳と幅広く、住まいも東金市だけでなく八街市、旭町、千葉市などなど。
最年長でバンド代表を務める西山さんは、「目標はプロバンドと共演すること」だという。 (富川)