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NO.48

かまくらの会  (茂原市)
歴史を感じ、根気よく創造を楽しむ
講師の寺岡さん(左)と代表の熊谷さん(右)

 月に2度、茂原市総合市民センターに集まるのは『かまくらの会』のメンバー13名。
 この会の発足は2年前だが、母体となったのは市民センターが主催した鎌倉彫りの教室だった。3年間の契約になっているため、期間満了に伴いメンバーの何人かで、自主グループとして活動を継続する事にした。代表は佃 明さん(69)。
 会員の年齢が比較的高く、マイペースで作業をしたいという会員からの要望で、特別に講師は依頼していない。
 「鎌倉彫りのいいところは、時間が空いた時すぐに作業が始められる事。だから、そんなに根を詰めず、家事の合間に彫っています」と女性の会員。
 作業はまず、彫りたいデザインの上にトレーシングペーパーを乗せ、鉛筆で写していく。それにカーボン紙をはさんで木地の上に置き、転写する。そうすると木地にデザインが描かれるので、それを彫刻刀で彫っていく。
 彫刻刀は、小刀、平刀、丸刀が基本で、それぞれ自分の使いやすいサイズを揃える。
 「彫刻刀の刃を見れば、上手いか下手かが分かるといわれています。だからしょっちゅう自分で研いで、切れがいい状態にしています。会員の中に研ぎの先生がいるので、年に1度、研ぎの講習会もやるんですよ」と代表の佃さん。
 鎌倉彫りには「作る楽しさ」「観る楽しさ」「使う楽しさ」があるという。作るものはお盆や茶たく、手鏡など、日用品が主だ。手づくりなので、世界に1個しかなく、プレゼントにしても喜ばれる。
 「私は部屋に飾る額を作るのが多いですが、手鏡を娘にプレゼントしたらとても喜んでくれて、嬉しかったですよ。今ひょうたんのブローチを作っていますが、これもプレゼントにします」とメンバー。
 「好きで始めましたから楽しいですよ。手先を使うのでぼけ防止にもなっています。彫っている時、何も考えないのがいいですが、刃がよく切れるのでちょっと触ったかな、と思ったら切れていることがあります」
 メンバーの中にはゴーグルに似た、レンズが拡大鏡になっている『ヘッド・ルーペ』を使っている人もいる。「年を取ると目が悪くなって、これがなくては細かいところは彫れない。ライトもつくので便利ですよ」
 年に2度ほど鎌倉に行き、木地の仕入れや店頭に並ぶ最新の商品を見る。
 「今年の11月に『鎌倉市民文化祭鎌倉彫り展』を見てきましたが、図柄や構成に流行があって、今年は竹なら一本だけ、ごちゃごちゃ何本も彫らない。鎌倉で鎌倉彫りの教室を開いているような先生の作品だけあって、すばらしかったですよ。思い切り鎌倉の空気を吸ってきました」と佃さん。 
 また、この鎌倉行きは、鎌倉彫り専門の業者と会うのも大事な目的だ。まず木地は現地でなければ思うようなものが手に入らない。しかもほった後は漆を塗るが、塗りだけでも14回と工程がいくつもあり、ごみが入ったり、温度で色が変わったりと、素人ではとうてい無理。それでそれらを行う業者に漆塗りを依頼し、2、3カ月の期間を経て作品を完成させる。
 佃さんが今彫っているのは富士山の額。「冨獄三十六景のひとつ、『凱風快晴』、いわゆる赤富士といわれるもの。山はもちろん赤色。楽しみです。こちらが足を運べば、相手もそれなりに対応してくれるものです」
 現在メンバーらは、来年の3月に開催される作品展に向け、作品の準備に余念がない。 (大谷)

 
第2、第4金曜日
茂原市総合市民センター
10時から12時まで
会費 1000円
問佃 明さん
TEL0475−34−7857

20本はある彫刻刀!

代表の佃さん
ヘッドルーペを使って細かい作業を

  



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