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NO.49

「いもに会」  (大網白里町)
芋煮を囲んで季節を遊ぶ

 季節の変わり目を戸外で楽しむ会がある。
 山形出身の粟野三朗さんが代表を務める『いもに会』だ。
 この名前の由来は、東北地方で秋に河原などで、肉や野菜、芋を大鍋で煮て食べる郷土色豊かな行事、「芋煮」からきている。
 粟野さんが大網に引越ししてきたのは今から約24年前。当時、地元の人と新住民の交流はほとんどなかった。
「引越して、5年くらいがたった頃、近所の人との付き合いがないのは寂しいと、新住民の4、5家族で、我が家に集まりました。そして、仲間内では誰も食べた事がないという『芋煮』を作りました。そのうち参加する家族が増え、多い時は23家族が春は花見、夏は盆踊り、秋はハゼ釣り、芋煮など、みんなで集まって楽しむようになりました」と粟野さん。
 この他にも忘年会や餅つき大会、新年会はもちろんの事、町の主催する産業祭や、特別老人養護施設の『房総平和園』を慰問し、芋煮を作り、無料で提供するなど、ボランティア活動も活発だ。 
 この会は家族で参加するのが原則だが、11月に行われる『芋煮』だけは女性は手伝わず、男性だけで取り仕切る。女性は鍋が出来た頃にやってきて、野外に設置されたテーブルにつき、料理が運ばれるのを待つ。
「女性の労働をねぎらうためにも、また年に1度くらいは女性をヨイショしようと、この日は買出しから後始末まで、全部男がします」
 まず、ドラム缶のかまどに鍋をかけ、湯を沸かす。薪も山で会員が集めたものや、廃材などを利用する。
「芋煮は本来、貧しかった人の食べもの。肉はだしを取るために入れるだけで、ほとんどが野菜。しかし、芋はサトイモに限っている。野菜からの旨みが出るので、市販のだしなどは一切使わず、調味料は酒と醤油のみ。これがこの鍋のこだわりかな」
 この会では少し脂身の入った豚肉を使い、野菜は会員の家庭菜園でできたもので大根、にんじん、白菜など。足りないものだけ買うようにしている。野菜は煮えにくいものから先に入れ、ネギを入れたところで、日本酒を贅沢に使う。味つけは毎年、山形の本場の味を、と会長自ら行っているが、今回は、いも煮会当日、会員の1人が南白亀川で獲ってきた鯉を会長が調理していたので、副会長が行った。長い間、会長の作る芋煮がこの会の味になっているので、いつも通りの味になったそうだ。
「ここでの付き合いは仕事が絡まないからいいの。年齢の上下は少しは考えるけど、言いたい事を言える。こんな仲間は財産だと思っている」と会員。
 この日は鉄工所を経営する会員が作った大きな鉄板の上で、焼きソバ、イカの一夜干し、秋刀魚が焼かれ、差し入れられた酒のつまみになった。会費はそのつど支払う。ちなみに今回の「芋煮会」は1人千円。家にあるもを持ち寄るので安くあがる。
 何年か前に、揃いの半纏を作った。
「ただの飲み会ですが、半纏を着込むと、いかにも会として活動しているようですし、連帯感がわくもんですよ。家族を同伴しての健全な会ですから、興味のある方はふらっと見にきてください。次の集まりは『花見』です。もちろん、1人での参加もOK。歓迎します」   (大谷)

 
問粟野三朗さん
TEL0475-72-4426



 会長の粟野さん

調味料として豪快に日本酒を入れる


揃いのハッピ

会員が川で獲った鯉も、
煮付けて豪華な一品に


  



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