rogo.gif (12264 バイト)

NO.59

―博物館友の会(山武郡芝山町)―


はにわの町芝山を愛し見守る

 芝山町の芝山古墳・はにわ博物館に勤務する福間元(はじめ)さんら約60名が、『博物館友の会』を立ち上げたのは13年前。当時、博物館を利用する人が博物館の活動を応援するための会だったが、現在では考古学を分かりやすく勉強する「楽しい考古学」の講演会や、博物館がある芝山公園内での自然観察会、芝山仁王尊門前の旅籠、町並みを保護するなどの活動を行う。
 「会員数は260名にもなり、一般の人の他に県内の博物館、教育委員会、文化財関係者が60名ほど会員になっているので、文化財や考古学に関する講演は自前でできます」
と福間さん。
 これまでに、古代人はなにを食べたかを排泄物から考える『トイレの考古学』、『山室譜伝記に見る中世の世界』の講演が行われ、今後も『科学的年代測定法』、また福間さん自身も博物館の学芸員という立場から『最近の古墳時代研究』として埴輪や古墳の新しい理解について講演を行う予定。
 この他にも『房総の古墳を歩く』『奈良明日香・山辺道を歩く』といった研修旅行。また『春を食べる会』、『蕎麦を打って食べる会』などが行われた。
 この蕎麦打ちだが、今後は芝山仁王尊門前の廃業した古い旅館が会場となる。航空機騒音の問題から近隣の家屋の移転が進み、現在、残った3軒の旅館のうち2軒は人が住んでいない。間取りや構造は明治時代のままで、県内でも貴重な文化財だといわれているが、閉め切ったままでは老朽化する一方なので、月に何度か風を通すため集まり、そのうちの1軒で蕎麦打ちを行うことにした。参加者は会費の千円を払い、持ち帰り用の蕎麦を打ち、試食もする。講師は今のところ福間さんだが、本職から手ほどきを受ける計画も。月に2度ほど開催する予定だが、風通しが目的なので雨が降れば延期する。
 蕎麦打ちに参加した人は「趣味を見つけるため、定年前から友の会に入りました。みんなが仲良く楽しんでいます」。「初めてで上手にできなかったけど楽しい。今度は畑に蕎麦を作り、粉にして蕎麦打ちに挑戦したいです」と話す。
 先日、もう1軒の旅館で20年ぶりの大掛かりな掃除と、木材部分を保護するために青森ヒバの抽出液を塗る作業が行われた。この作業は友の会に属する『労働力提供委員会』が中心となって行われた。この会はこれまでにも、博物館行事のボランティアのほか、芝山公園内の県指定文化財『旧藪家住宅』の周りの水はけをよくするための工事や、竹の垣根を作るなどの活動を行ってきている。
 「この芝山仁王尊周辺は、芝山町という町名の発祥の地です。かつては成田山と並んで繁栄した往事の姿をこれ以上風化させることなく、歴史の証人として、旅籠だけでなく、幅の狭い参道など、歴史的景観を保存する意義は大きいと思います」と会員。
 毎年11月に行われる『芝山はにわ祭り』に、任意団体として参加。今年は地元の牧場から分けてもらった搾りたての牛乳を3時間以上煮詰めてできる、日本の古代のチーズ『蘇』(そ)と、赤米のおにぎりを博物館内で提供。また不用品バザーも開催し、収益金全額をユネスコや文化財保存協会に寄付した。
 「文化や歴史を守り伝えるため、それらを愛し、価値を認める集団が今後も必要だと考えています」と福間さん。    (大谷)

問い合わせ/芝山古墳・はにわ博物館内 福間元さん
TEL/0479・77・1828
FAX/0479・77・2969


事務局長の福間さん
 

  



(C)City Life