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魔を払い神意を呼ぶとされる和太鼓。祭りや事始、厄除など、古くから、人が集まる場では、なくてはならないものだった。体を揺さぶるような響きは、人々の気持ちを高揚させ、自然と体が動き出してしまうという人も多い。
ずらりと並んだ和太鼓を前に、揃いの赤いTシャツ姿で、メンバーが入れ替わりながら撥を振り落としていくのは『山火(やまび)太鼓』。週2回、千種中学校の武道館で練習する。威勢のいい掛け声と共にドンドンドンと響く太鼓の音は、建物全体がひとつの楽器になったような錯覚さえ覚える。
根本けい子さん(44)が代表を務める『山火太鼓』は、平成13年9月に活動を開始した。現在、会員は約60名。幼児から75歳までと、年齢層は幅広い。それぞれに合った練習内容をと、幼児のキッズ太鼓、小学生から55歳までのヤング太鼓、55歳以上の熟年太鼓とグループに分けて練習する。使用する太鼓は大太鼓と子ども用の中太鼓、平たい形をした締め太鼓の3種類。「打つタイミングが揃うと、言い表せないほどの爽快感がある」と会員たち。
メンバーは、定年退職を機に参加する夫婦や、子どもに習わせるつもりで親のほうが夢中になったファミリーなど様々。「太鼓を叩いていると何もかも忘れて夢中になる」と話す。親に付いて来た子も、2歳ごろから撥を持ち始め、3歳にはリズムにのって叩き、4歳になると練習についてくるようになるという。熟年のメンバーも「マイペースで練習に参加しているので、無理なく楽しめる」と話す。会全体が、ひとつの家族のような暖かさが『山火太鼓』にはある。「美と健康とストレス解消をモットーに、楽しく仲良くの精神で活動しています。炭坑節などの曲にあわせた曲打ちでリズム感を養い、オリジナルの創作太鼓を練習します。子どもから大人まで年代を超えて一緒に楽しめることが魅力です。レベルはまだ発展途上ですが、入選目指して毎年行われる和太鼓コンテストに参加して、頑張ってます」
会では、学校の体験学習や施設への慰問、各地域のイベント参加など、依頼があれば積極的に出かけていく。「私自身、若いころに太鼓の音に出会い、生きる元気をもらった経験があります。太鼓には、心を揺さぶる魅力があります。私が受けた感動を、ひとりでも多くの人に感じてもらいたくて会を立ち上げました。これからもたくさんの人に太鼓の響きを届けたいと思っています」と、根本さん。
4月4日?、卯の木公園で『山火太鼓』主催の花見会を開く。当日10時から、太鼓演奏とよさこいソーランの踊りも披露する。また、6月6?に開催される五井臨海祭りでも披露する予定だ。「当日の踊りの参加者を募集しています。大勢で盛り上がりたいと思います。会では、常時会員を募集しています。興味のある方は来てみてください」。今年2月からは、八幡東中学校での練習も開始した。打っても聴いても元気が出る太鼓。力いっぱい撥を振り上げれば、ストレスも吹き飛びそうだ。 (斉)
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