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緑豊かな山々も、一歩中に入ると、風倒木などで荒れているのに驚く。『いちはら里山クラブ』では、里山を市民が身近に自然を感じることのできる場所にしたいと活動する。安須、高坂、天羽田、古敷谷。市内4カ所の里山を活動の拠点とし、杉林や雑木林の間伐、下草刈り、トンボ池や竹林の整備などを行っている。
「荒れていくばかりの市原の自然を、どうにかしたいと思って始めました」と話すのは、代表の森将憲さん(47)。活動開始は15年前。月に2回集まり、年間計画に従って4カ所の里山を順番に回る。現在、会員は約20名。自然観察を趣味にする人、外で体を動かすのが何よりリフレッシュになるという人、定年を機に仲間を求めてきた人。皆、思いはさまざまだが「とにかく自然の中で食べる昼ご飯とおしゃべりは最高!」と、口をそろえる。
桜が咲き始めた3月27日は、市原の南部古敷谷に集合。雑草の生える季節を控え、風で落ちた杉の枯れ枝集めを行った。「杉も間引いていかないとだめになってしまうんです。活動当初、ここは人が入れないほど荒れていました。下草を刈り、道を作り、倒木を整理して、やっと一息つける状況になりました。人間に都合のいい自然ではなく、あくまでも山が元気になれる手助けをするという思いで活動しています」と、事務局の三上みどりさん(61)は話す。
一昨年は子どもたちを招いて里山を手入れした。友達とうまくいかなくてギスギスと周囲に尖っていた子どもが、倒木の再利用でベンチを作る作業に参加するうちに、態度が和らいでいったのが印象に残ると、三上さんは語る。「自然の癒し効果って本当なんですね。私たちも体を使って疲れるはずなのに、いつの間にか気持ちが前向きになっていくんです。自然にパワーをもらっているのかもしれません」。聞こえるのは、小川のせせらぎと野鳥のさえずりだけ。喧噪から離れる幸せを感じていると、自分の心が静まるのが分かる。
タケノコシーズンのこれからは、タケノコ堀りもメンバーの楽しみだ。山からの水をたたえたトンボ池には、ヤゴやオタマジャクシが泳ぐ。手入れをすれば、なくなったと思っていた野草が顔を出し、昆虫や野鳥も戻って来る。動植物が安心して生きていける環境は、水をきれいにし、やがて人間の住む環境にも良い影響を与えていく。
会の悩みは、活動会員数が少ないこと。「楽しくマイペースで参加できる会です。年齢に関係なく、家族ぐるみでも大歓迎です。自然のテーマパークで子どもを遊ばせてみませんか」と、幅広い参加を呼びかける。 (斉)
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