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「オンザタグ、ヒーズアウト!(On the tag, He's out!)」、「ドロップザボール、セーフ!(Drop the ball, Safe!)」。黒のユニフォームに身を包んだ男たちがビシッと決めるジェスチャーと、英語によるコールが響き渡る。その姿は正に『かっこいい』の一言。
今回のサークルの輪は、『千葉審判協会』のオフシーズンの練習場所である、千葉市稲毛区天台の県総合スポーツセンターへ。
同会は、代表の宮内康仁さん(55)と副代表の石井正典さん(55)が、米フロリダの審判学校を体験入学したことがあり、その経験を活かし11年前に立ち上げた。メンバーは現在10人で、大学生や自営業、会社員などが参加し、平均年齢は40代後半。審判を始めたのは、「審判そのものに興味があった」人や「息子の少年野球の審判がきっかけで」というメンバーが多い。活動は社会人草野球の試合審判が中心で、依頼を受けて赴く。昨年は県内で120試合近くをジャッジ。同会には市原支部があり、臨海球場などでも審判している。
そして同会の一番の特徴は、英語でコールし国際式でジャッジする、千葉県唯一の野球審判グループであること。国際式審判といっても、ルールは日本のものともちろん一緒。ただ「宣告を英語でします。例えば、柔道の試合では外国人審判でも、日本語で『ワザアリ!』と言うのと同じ。英会話ではなく、野球の宣告用語と思ってもらえれば。ちなみに私は(英会話は)スラスラしゃべれません(笑)」と同会の市原支部・永田義博さん(53)。そして、「国際式は、ただ『セーフ』か『アウト』かの宣告でなく、なぜそうなのかもコールします。また、最初聞いた時、その合理的な考え方に感心したんですが、もし言葉でセーフとし、ジェスチャーでアウトとした場合、日本は言葉優先で国際式はジェスチャー優先。理由は、大きい球場では観衆に、声は届かないがジェスチャーは見えるからだそうです。審判は正しいジャッジはもちろん、観衆も含めた周りへの『分かりやすい告知』も重要な役割と捉えているんですね。それに、ジェスチャー一つとってもかっこいい。最初にTVでメジャーの試合の審判を見た時は驚きました」。また同会は、二人制審判という2人で審判するやり方を取り入れているが、これは野球の母国アメリカをはじめ、多くの国で一般化しているシステムだそうだ。とはいえ、初めて審判をする試合では、選手に「?」という顔をされる事もあるが、試合が進むにつれ「(ジャッジが)よく分かるよ」と言われるそうで「次回も」との依頼も多い。
会の練習風景を覗いてみると、合間には互いの提案に「グッジョブ!(Good job!)」と笑いながら声を掛けあう和やかムード。しかし実戦を想定した動きや位置、ジェスチャーの姿勢確認など、練習中は真剣そのものだ。「選手は努力して試合に臨むのですから、私達も精進し、技術を磨かなくては」。
審判の魅力は?との問いには「きわどいプレーを裁くかっこよさ!」「体力維持、ボケ防止、ストレス解消(笑)」「試合を統括し、いかにスムーズに進めるか。その上でクールな審判がしたいですね」との声。
休憩時間にも、日本の野球や米メジャーリーグ、野球雑学などを熱く語り合い、野球に対するメンバーの思いが伝わってくる。
例年2月から12月まで試合の審判をするが、今は人手がなく、依頼を一部断る状況。「野球を愛する方なら女性も大歓迎。ぜひ一緒にやりましょう!」 (野)
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