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文と絵でつくられている絵本は、その簡潔さゆえに、読み手の感性でいかようにも読みとることができるという。「最初は子どものために読んでいた絵本でしたが、いつしか自分自身がハマっていました。人生を重ね、読み返す度に受け止めるメッセージが変わるのも絵本の魅力です」と、ちはら台で活動する読み聞かせグループ『おはなし会シュッポッポ』のメンバーは話す。
毎週土曜日、ちはら台コミュニティセンターで行われる絵本の読み聞かせに、小学生や幼児を連れた親子が集まる。月の最終土曜日は『読んだらあそぼ』の日。季節にちなんだ遊びを、参加者で楽しむ。訪ねた日の絵本は『もりのひなまつり』。メンバーが聞かせる表現豊かな語りに、子どもたちは絵本の世界へ引き込まれていく。読み聞かせの後は、ひなまつりの云われを聞き、紙皿を使ったおひな様の工作を楽しんだ。当日の参加者は約20名。父親2人を含む5組の親子連れと友達を誘って来た小学生たち。女の子ふたりを連れて参加した母親は「ここに来るようになって、子どもたちも絵本が好きになりました」と話す。「平日はなかなか遊んでやることもできないので、毎晩寝る前の読み聞かせは私の役目。ここで聞かせてもらった絵本があると、とても喜びます」と、双子の男の子の父親。
会の発足は2000年。辰巳台で読み聞かせの活動をしていた吉永静子さんが「自分の住むまちでも」と開いたおはなし会に賛同した母親たち6人が立ち上げた。「当初はコミュニティセンターもありませんでしたから、会場を確保するのも苦労しました。ひとりでは無理かなと思っていたところに、子どもを連れて参加してくれたお母さんたちから、私たちも手伝うのでもっと回数を増やしましょうと声をかけていただき『おはなし会シュッポッポ』が誕生しました」と吉永さんは話す。新たに活動のレールを引き、子どもたちの夢を乗せて運んでいきたいという思いでネーミングした。
「自分で絵本を読む楽しさと、読んであげる相手がいる楽しさは別物」と、メンバーは活動を通じて、絵本の魅力を伝える楽しさを知ったという。「大きくなった子どもたちが、たまに訪ねて来ることがあります。オバチャン、まだやっているのと言いながらも、隅っこで小さな子と一緒に聞いてくれるのを見ると、続けていて良かったと思います」。「私が家で読み聞かせの練習をしていると、そばで何となく聞いていた生意気盛りの息子が、今の話良かったねーなんて言うのです。良い絵本は、年令に関係なく引きつけます」自分の子育てが終わっても、絵本を通じて子どもと関わっていられるのがうれしいと話す。
現在メンバーは12名。定例のおはなし会の他、地域の保育園や学校でも素話や読み聞かせの活動をする。本の持ち方、めくり方、聞かせるための読み方を互いに学ぶ。『市原市文庫・お話会連絡協議会』が開く勉強会にも個人参加し、研修を重ねる。「読み方から、読み手の人生を感じることもあります。私は今でも自分が読むより、人が読むのを聞く方が好きです」と話すメンバーもいる。
活動は、絵本の大切な情報交換の場にもなっている。「それぞれ好みがありますから、参加していると自分では絶対手にしない絵本に出会うチャンスも得られます。また会員の年齢層も幅広いので、子育ての悩みなども互いにアドバイスすることもあります」と金子さん。「親が本に親しむ事で、子どもたちも本に興味を持つようになりました」「子育てが終わると友人関係は広がりにくいのですが、新たな友だちができるのがうれしいですね」等々、活動を通じて結ばれる地域のつながりを大切にしたいと話す。今後、会の活動を継続していくためにも、新メンバーの入会を募っていくという。(国)
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