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夜風がここち良い季節。暮れゆく空に、臨海競技場を照らす照明がまぶしい。トラックを走るランナーたちの汗を拭うように、海風が吹く。毎週火曜日、夕方6時半から8時までの『ナイタージョギング教室』には、100人を超すメンバーが集まる。
気軽に始められるジョギングだが、ともすれば自己流で孤独なスポーツになりがち。仲間と指導者がいれば初心者でも無理なく続けられると、(財)体育協会が市より委託されて市原臨海競技場でナイタージョギング教室を始めたのは10年前。4〜6月までの前期10回、7〜10月までの後期10回、毎回参加者を新規に募集して開催してきた。小学生から70代の高齢者まで、参加者の年齢層は幅広い。スタート当初から継続して参加する人も多いが、ここ数年は走りのフォームから教わりたいというビギナーの参加も増え、教室の登録メンバーは、150人ほど。
ランニングを指導する齋藤良二さん(76)に、人気の秘密を聞いた。「何より、無理をしないことが一番です。目標は、40分休まずにジョギング出来るようになること。ジョギングは初めてという人でも、7回目くらいでほとんどが達成しています。それぞれ自分の体力にあった方法で、無理なく走る健康ジョギングの指導を心がけています」と話す。もうひとつの魅力は、ジョギングの前後に行うストレッチ運動と、参加者が教えてくれた。担当する松本克彦さん(52)は「走ってケガしたのでは意味がありません。より健康に走り続けるためには、膝、関節、足、腰等、走る前後のケアが大切です。ランニングは中毒になる傾向があり、自分の体力以上に頑張ってしまう場合もあります。ケガはそういう時に起こりやすいのですが、ケアをしていると全く違います」と、通常のストレッチでは伸びない部分もねじることで強く伸ばすことができると、指導する。
「昼間仕事をしていますので、夕方のこの時間はありがたいです。週に1度、ここに来るだけで気分が晴れます。みんなの元気をもらっている感じかな」と、昨年から参加している女性。「火曜日ここに来るのは、もう暮らしの一部のようなもの。仲間に会って、おしゃべりするのが楽しみになっています」と話すのは、10年来のメンバーたち。訪ねた日は前期の9回目、タイムトライアルの日だった。小学生は1km、大人は3kmを走り、いかに自己申告タイムに近いかを競うという。「ピタリ当たった人には賞品も出ます。タイムを競うのではなく、自分のペースで、だれもがやりがいを持って走れるようにしてあります」とスタッフ。レース用の車いすで、トラックを走り抜けるのは今宮秀樹さん(26)。「毎週欠かさず来ています。高校の時、車いす陸上を始めました。仕事をしながらでは、機会も場所もなかなかありませんので、助かります。何より仲間と走れるのがうれしいです」と話す。
最初1kmも走れない人が、回数を重ねるごとに距離を伸ばす。フルマラソン出場を果たしたメンバーもいる。前期、後期のプログラムが終了した後もトレーニングを続けたいという要望で、2004より10月以降には火曜日と木曜日の週2回、体協主催で『エンジョイジョギング』も開催されている。(国)
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