NO.12

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御大般若の巻
 (横芝光町・虫生地区)

  『御大般若』は、毎年2月8日に横芝光町・虫生地区で行われている伝統行事。地元では『おでいはんにゃ』となまり言葉で呼んでいる。
 虫生地区といえばお盆に上演される仏教劇『鬼来迎』(国指定・重要無形民俗文化財)で知られる名刹・広済寺がある集落。『御大般若』は『鬼来迎』と並んで、住民達が大切に受け継いでいる民俗行事だ。
『御大般若』は、広済寺の本堂で、昔の信徒達が大般若経(全600巻の最大の仏典)を手書きした写本を収めた6つのつづら(お箱)をご本尊前に供え、宮内敏彦住職の読経で始まる。お箱の担ぎ手は虫生地区の30〜50歳代の男衆。パンツ1枚にさらしを巻き、白鉢巻きに白足袋というきりっとしたいでたちだ。御神酒を飲み干し、午前11時すぎに出発。2人1組で担ぐのは百巻の大般若経が入った約50キロという重さのお箱。両部曼陀羅と呼ばれる軸を持つ人がほら貝を吹き鳴らしながら先頭に立つ。その後に1番箱から6番箱までの担ぎ手が続き、「ヨイサ、ヨイサ」の掛け声に合わせて、6個のお箱が集落の全25戸を駆け巡る。各家を訪れるお箱の一行は足袋のまま縁側から家に上がり、玄関から庭に通り抜けて家内安全を祈る。また家人は1番箱の下を潜ったり、頭を入れ込むことで無病息災のご利益が得られるという。この行事は途中の休憩を挟んで約1時間半の行程だ。 
『御大般若』は残念ながらその発祥が定かではない。「裏付けとなる文書がない」と言うのは深田隆明さん(前光町収入役・64歳)。「今も健在な父(98)が幼い頃、お箱を担いで泥道をはだしで走る大人の後を追った経験がある。当時を7歳とすれば91年前。大正5年頃すでに行われていた勘定だ」と付言。「どなたでも飛び入りのご利益頼みもOK」と必見の価値を呼びかけている。(井上)

 
問い合わせ/深田隆明さん
TEL.0479-85-1349

 



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