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8・日吉神社の連合祭典の巻
 東金市

 東金に夏を告げる古式豊かな『日吉神社連合祭典』は、7月22〜23日の両日に行われる。
 趣向に富んだ9台の山車や屋台を露払いに従えた、陽光にきらめく神輿の巡行は見もの。山車の上で浴衣姿の下方と呼ばれる人達が演奏する『東金ばやし』(県指定無形文化財)や『新宿囃子』(市指定無形文化財)など、荘重な調べの『四丁目』や威勢のよい『通りばやし』『雷ばやし』を奏でながらの巡行は極めて趣深い。
 そこで、「この祭りは必見!今夏、忘れることができない感動を味わってほしい」と言う、連合祭典の宮元(大豆谷区)に住み、家族総出で祭礼に関わっている大豆谷の神社総代に、今年で343回目を迎える伝統の祭典について聞いてみた。
★連合祭典の始まり
 歴史を遡ると、承応3年(1654年)に、東金領10カ村が絡む雄蛇ヶ池の水利権を巡る紛争が起きた際、日吉神社のご神徳によって収まったことに感謝して、寛文3年(1663)6月15日を祝日と決めた。以後、1年おきごとに祭礼を行うことを神前で誓い、今日まで恩返しの思いを込めて行っている。俗に『水祭り』と呼ばれるのは、こうした背景からだ。(現在は、大豆谷、台方、上宿、谷岩崎、新宿、堀上、川場、押堀の9区で実施)。
 尚、祭礼は昔は旧暦6月14〜15日に行われていたが、昨今は道路状況や通勤、通学の休日事情等から7月の最後の土・日曜に変更されている。
★祭典の『ここが見どころ』
 宵宮(22日)の午後4時頃。祭神が乗った神輿の仮宮(お旅所)へのお出ましだ。神社から大豆谷の仮宮まで約1キロ余、日吉神社の神輿を奉持する45人の氏子(祢宜)に担がれて下る。大太鼓を先頭に、榊、山鉾、高張り提灯、神輿の順に。「ワッショイ、ワッショイ」の勇ましい掛け声が日吉の森にこだまする。
 夕闇が迫る頃、安置された神輿が一夜を過ごす仮宮には、9区の氏子達が曳く山車や屋台が次々に集まる。台方地先で山車や屋台の提灯に火が入ると、周辺は万燈に照り映え、一斉に奏でられるお囃子が宵宮の情緒を高める。この頃を目指す近郷在住の参拝者が多い。
★祭典の象徴
 火は生命の証。2日にわたる祭典が和やかに行われるようにと、9区の祭典に関わる若衆達が心底から誓い合う印として、お互いの提灯を交換するという命預けの儀式が『提灯交わし』。
 仮宮の広場で、すべての明かりを消し、提灯の火だけが揺れる中、互いの無事を願う挨拶を交わす。その古式豊かな荘重の一時も必見だ。この儀式は、2日目の神輿をはじめ、山車、屋台等の氏子9地区の巡行を終えて、押堀での手打ち式の後、『提灯返し』の儀として同様に行われる。(井上)



 



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