「いいとこもすっかあんださ。せっかく来たんだかん、うめーもんでも食って、けーったいさ!そんでまた来たいさ!待ってっかんよ」とは九十九里弁。
浜言葉を初めて耳にすると、とても乱暴に聞こえるが、『口の荒い所は人情味豊かな所』というのが通説。この愛すべき方言を標準語に直すと「良い所も結構ありますよ。せっかくお出でになったのですから、美味しいものでも召し上がってお帰りください。そしてまた、遊びに来てください。お待ちしています」となる。
今回は、人情の厚いまち・九十九里町の川島町長の登場。 (井上)
★九十九里の『わがまち自慢』からどうぞ。
「九十九里といえば、いわし文化の町。そのシンボルの『いわし博物館』が不幸な事故を招いたことは残念だが、安全な施設で安心して見てもらえる、という条件を整備するために、今、専門家と検討を重ねている。何とか早く開館にこぎつけたい。なにしろ世界唯一のいわし専門の博物館。いわしの生態、漁、地域の伝統・習慣など、約4万6千点に及ぶ資料を収蔵、展示していたのだから。また、どこよりも広く、明るく、きれいの三拍子揃った『九十九里の海』もわがまちの癒しの宝。近年は漸減傾向にあるが、依然として房総第一の人出を呼ぶ白砂の海水浴場。通年賑わっているのはサーフィン。週末になるとポイントの片貝漁港に多くのサーファーがやって来る。今、話題の健康食として脚光を浴びるいわしの干物や加工品等を求めて訪れる家族連れも増えているようだ」
★町長さんは町民の声をどんな方法で集めているのですか?
「私が一人でいることはまずない。一人になる時間は夜寝る時だけ。相手変われど主変わらずで、いつも誰かを呼んだり呼ばれたりでワイワイやっている。商店、飲食店の親爺もいれば、農業、漁業を営む若者や経営者、教育者、お寺の坊さんもいる。そんな仲間達と無礼講で語り合う。それぞれが熱く話す人生に学ぶのだ。堂本知事もこんな我が家の溜まり場が気に入ったのか、3回も訪れている」
★町長さんのご趣味は?
「海釣りにゴルフ。5月のアジ釣り大会と9月の海釣り大会の常連だが、約500人集まる盛会で釣り具メーカーが出す豪華賞品(魚深付き高級釣り竿)が人気。こう見えても私は、1級小型船舶操縦士免許(昭和49年取得)の持ち主だから、100トン未満の帆船で七つの海を航海できる腕前。でも、やったことはない(笑)。自慢は、九十九里の海で初めて水上スキーをやった草分け的存在ということ」
★読書がお好きなようですが、ご趣味は?
「本は好きでよく読みますが、『私の1冊』と言われれば山本周五郎の『赤ひげ診療譚』。反骨の医師赤ひげの人間の大きさが素晴らしい。趣味はパソコン。出始めの昭和58年に秋葉原電気街で衝動買いしたのが1号機。今使っているのは買い換えで10台目です。情報収集と百科事典代わりに重宝しています」
★ところで、町長さんの座右の銘は?
「そんな高尚なものはないが、文字で表せば『愛』。人を大切にすることに尽きる」