みなさん『ステビア』という植物をご存じだろうか?ハーブの一種として家庭で栽培している人も増えていると聞く。が、一般的には葉から抽出される砂糖の300倍の甘さを持ちながらカロリーは90分の1という甘味成分を使ったダイエット食品や加工食品が有名だ。また、数年前から、茎に含まれるステビアエキスも注目されている。
「茎には葉と違った成分が含まれていて、粉末にしたものを撒くだけで、農作物が連鎖障害にあわず、土壌改良、成長促進され、収穫後も傷みにくくなるんです。ウチでは連鎖障害にあいやすいトマトを、7〜8年、同じところで作っているけど大丈夫。昔の青臭いトマト本来の香りと糖度12度以上という甘酸っぱさが戻って、去年は収穫後、常温で1か月持ったよ」と話してくれたのは、10年ほど前『ステビア』を知人から紹介され、以来、『ステビア農法』によるトマトや米の生産・販売を行っている伊嶋弘夫さん(67)だ。伊嶋さんが経営する『シーエフ』では、他にもステビアの粉末や溶液、そして苗、茎を乾燥させた『ステビア茶』なども取り扱っている。
また数年前から、ステビア生産組合(10名)を立ち上げ大多喜町産『初恋トマト』の出荷にも乗り出した。市場関係者の間では、『ステビア農法』の作物は引く手あまただが、業者が生産者と直接取引をしてしまうため市場に出にくく、なかなか町のスーパーなどではお目にかかれないそう。
「このあたり地の利の悪いところでは、農作物に付加価値をつけなければ太刀打ちできない。量産するより、価値あるものを作ることが大事。去年はいすみ町で組合員が『ステビア農法』の菜花を作って、私が東京への販売ルートを開発したんだよ。ゆくゆくは仲間を増やして『ステビア農法』の作物を大多喜の特産物にしたいと思っているんだけどね」
伊嶋さんのハウスで真っ赤に実った『初恋トマト』は、『道の駅 たけゆらの里 おおたき』に出荷中。トマトが終わると冬季限定(12月中より出荷予定)のちぢみほうれん草作りが始まる。(菅家)