NO.6

女性の悩みを
 ともに考えていく場を
ウィメンズカウンセリングちば
八千代市女性研修センター主催、
女性健康講座『ベストコミュニケーション』にて

 DV(ドメスティック・バイオレンス)防止法が昨年10月に施行され、今年4月からは各都道府県の婦人相談所などで配偶者暴力相談支援センターの運用が始まる。これら公的機関の活動を前に、重要な役割をしているのが、NPO法人『ウィメンズカウンセリングちば』だ。千葉で唯一のフェミニストカウンセリングルームとして、DVだけでなく女性の問題を全般的に扱い、カウンセリングや県からの相談業務委託の他、民生委員の研修、お互いを尊重するコミュニケーション法『アサーティブ・トレーニング』や子どもとの関わり方の市民講座など、県内各地から依頼されて講師を担当している。
 『ウィメンズカウンセリングちば』は、2年前、市民スクール『フェミニストカウンセラー養成講座』の参加者有志によって立ち上げられた。『フェミニストカウンセラー』は、女性の視点で女性のためのカウンセリングを行う専門家。講座は98年からの2年間。何か勉強をしたい、自分を見つめたい、仕事関係でと、動機も様々な女性たちが参加し、自主的なグループワークで、普段から感じている夫婦間や子育てなどの疑問・悩みをストレートに話した。やがて「自分たちも含め、女性が安心して悩みを話せる場所が欲しい」という意見をきっかけに、活動を始めた。
「DVや児童虐待などが急速に社会問題として認知されてきたときです。資金のない状態でも、県内初の女性のためのカウンセリングルームを作るんだと、みんな必死でした。私たち自身、妻として、母として、悩んだことや辛かったことがたくさんありました。何か違っていたら、自分も虐待する親になっていたかもしれない、DVの被害者になっていたかもしれないという思いが強かったんです。決して人ごとではありませんでした」と、スタッフのひとり中川みさ子さんは話す。
 現在スタッフは8名、全員がカウンセラーであり、女性問題全般の講師でもある。カウンセリングに訪れる依頼者の理由は、職場や近所の人間関係、家族の悩み、育児・介護、セクハラ、DVと、多岐に渡る。特に精神的・肉体的に痛めつけられるDVの被害者である女性は、ひどい暴力が繰り返されていることで、無力感に陥っている。「相談しても周囲にDVを理解している人がいない場合、きちんと夫と話し合えば何とかなる、あなたのやり方が悪いかも、と言われることが多いのです。でもDVにそれは当てはまらない。夫は、妻が自分に何か要求してくること自体、気に入らない。彼女は今の状況はイヤだけれど、それは自分が悪いからだ、自分の努力が足りないからだと思っている。女性はこうあるべき、という周囲の価値観が、彼女たちに無言の圧力をかけています」。
 電話をしてくることさえ、彼女にとっては夫に知られて暴力につながることを恐れながらになる。スタッフたちは、気力を振り絞って解決への努力をする彼女たちに、“よく電話をくれました”と心から伝えたいと言う。「自分を見つめ、苦しみと戦おうと決意することは、とても凄いこと。私たちも、自分たちの悩みを分かち合い、理解し合い支え合う仲間がいるから、この活動を続けていられる。あなたが苦しむ理由はない。あなたにはあなたの生き方を選ぶ権利がある。あなたはひとりではないのよ、と伝えたいのです」。スタッフは、相談者と同じ女性として共感する立場で、ともに考えていく。それが悩みを抱える人には何より大切だと、メンバーたちは思っている。 (米)

カウンセリングルーム。部屋を仕切る壁も、フローリングの床も、すべて自分たちで作った。事務所内で購入したのはルームのイス3脚のみ。「事務所を貸してくれている方私たちの活動にとても理解があります」とスタッフ。10時〜17時、個人カウンセリング20時まで、要予約。(日)(祝)休。
TEL043-224-7909 FAX043-224-7919


コラム
NPOウィメンズカウンセリングちば企画
対談『なぜ夫は暴力をふるうのか?』
◆日 時/ 3月2日(土)14時〜16時
入場無料、先着350名
◆場 所/ 船橋市勤労市民センター(JR船橋駅、京成船橋駅近く)
TEL047−425−2551  駐車場なし
◆対 談/ フェミニストカウンセラー・河野貴代美
立命館大学大学院助教授・中村正

 

 



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