ふるさと「小湊鉄道11」-上総久保駅-

上 総 久 保

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ホームの向こうは房総の山々小湊鉄道の旅もいよいよ後半。上総鶴舞駅以降は山村過疎の丘陵地となり、四季折々の渓谷美も存分に味わえる。養老渓谷の秋は長い。11月の下旬から12月にかけては紅葉を楽しめるので、各地から観光客が大勢集まる。 「上総久保駅」は五井駅を出発して11番目の駅である。交通量の多い市原天津小湊線(清澄養老ライン)を下り左に曲がると、一面に田畑が広がり遠くには房総丘陵の峰を望む。騒音ははたとなくなり、列車が1時間に上下線各1本程度、ゴトゴトと通り過ぎる音が響き渡る。車一台がやっと通れるくらいの細い道を行くと「上総久保駅」に到着。この駅も駅員が常駐しない無人駅である。山と田畑に囲まれた簡素な造りの待合室はまるで古い山小屋のようで、ベンチに座ってホームの向こうに見える山々を眺めていると、自然の息吹さえ感じられる。待合室の壁に時刻表、料金表のほかに周辺の地図が貼られているのも嬉しい。駅前の緑の公衆電話だけが現代的でひときわ目立って見える。木造地蔵菩薩坐像艶逞t県指定有形文化財鰹繿豪v保駅から徒歩30分 山口に鎮座するこの地蔵尊は、像高2.75mもあり、木造の地蔵坐像としては日本一の大きさを誇る。左手に宝珠をとり、右手に錫杖を持つ。錫杖をついて歩き廻り、民衆の苦しみを救う姿を表している。 材質はヒノキの寄木造りで、体の奥行が深く、膝が広く張り、衣のひだの彫刻が深いことから、鎌倉時代後期に製作されたものであると考えられている。顔立ちは後世の手が加わって、室町時代以降に見られる面長の顔となった。 この地蔵はもともと音信山の光明寺にあったが、寺が池和田に移転する際に、あまりに重いので川を渡すことができず、やむをえずこの村に残されたと伝えられている。昭和33年に千葉県の有形文化財県の指定を受け、昭和37年には国宝修理所において立派に修復された。現在は収蔵庫の中に端座している。

 
●写真の説明●木造地蔵菩薩坐像収蔵庫の回りにある、たくさんのお地蔵さま

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