NO.7

 ― 感謝を込めて「いただきます」
  が言える家庭に―


イラスト/山口高弘

 朝食を食べない子、独りで食事をする子、極端に偏食する子等、食の乱れが問題となっています。食生活改善協議会推進員として、私が食に関わって40年近くが経ちました。戦後は栄養改善を中心にした活動でしたが、食べたいときに食べたいものが手に入る今は、食の大切さ、食の選択を伝えています。
 核家族化が進み、親から子へ、姑から嫁へという食の伝達が家庭で行われる機会が少なくなりました。45年前、稲毛から五井へ20歳そこそこで嫁いで来た私は、恥ずかしい話ですが何もできませんでした。花嫁修業で通った料理教室で習ったおしゃれな洋食は、役に立ちませんでした。実家に帰り、母と1週間分の献立表を作ったこともありました。そんな私を心配した姑は、芋の煮っころがしや、鯖の味噌煮などを作って来てくれました。姑や母に学びながら、お仲人さんに誘われ、地域の食生活改善活動に参加するようになりました。
 今、私たちが取り組んでいるのは「親子の食育」です。学校や公民館等での体験学習を通して、カンタンで楽しくできるレシピを、健康づくりという視点から伝えています。食育は、子どもだけでなく高齢者も含めた家族全員の問題です。生活習慣病は母親の胎内にいる時からとも言われています。
 子どもたちの食の基本は、家庭で養われます。働く女性が増え、時間的に余裕がない人も多くなりました。(1)何も凝ったモノを作る必要はありませんが、買って来たモノをそのまま並べるのではなく、できるだけ手作りに心がけましょう。(2)「危ないから」「茶碗を割るから」は言わないことにして、積極的にお子さんと料理を楽しみましょう。お母さんが料理する姿をお子さんに見せてあげてください。食への意識も高まります。(3)活動を通じて私が何よりも感じていることは、食を共にすることの大切さです。家族みんなで食卓を囲む努力をしましょう。(4)ご近所や友人同士の会話で、食を話題にしてください。よその家庭の食を学ぶことは、大変勉強になります。私たちは、皆さんにだしの取り方からお教えしています。残った昆布や削り節、大根の皮だって、最後まで有効に使う方法も紹介しています。
 食の問題は複雑で、大変奥の深いものです。今は情報もあふれています。家族の食を担う立場の方には、買い物をする時の食材選びにも、調理の時の味付けにも、様々な情報の中から自分に合った正しいものを選ぶ目を養っていただきたいと思います。食はすべての基本です。食について、ぜひ家族で話し合ってみてください。(文・齋藤久子)

【齋藤久子さん(65)】
市原市食生活改善協議会会長 現在市内6支部で125名の推進員が活動する

【山口 高弘(やまぐち たかひろ)さん】
・1981年市原市生22歳 惣社在住。
・慶應義塾大学法学部法律学科在学中。
・小学4年秋から1年半、千葉日報紙上で毎週、父の随筆のイラストを担当。後、これをまとめた「お父さんの房総花だより」を出版。
・1997年3月からシティライフ紙上にイラストの連載開始。
・2000年、菜の花のイラストが堂本千葉県知事のFAXシートに採用される。


齋藤久子さん

山口 高弘(やまぐち たかひろ)さん