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あけましておめでとうございます

 自分たちの暮らす街を、笑顔あふれるところにしよう!もっと元気にしよう!と、頑張っている人たちがいます。1人より2人、2人より3人、仲間づくりの輪が広がっています。シティライフの2003年のテーマは『まちづくり』です。子どもも大人も高齢者も、障害のある人もない人も、みなが安心して生き生きと暮らせる街にしようと、地域で支え合う人々を紹介します。

人情あるネットワークをつくろう

 これまで「まちづくり」といえば、都市計画や環境整備といったハード面でとらえられることが多かったように思います。これからの「まちづくり」は、そこに住む人がいかに生き生きと生きがいを持って暮らしているかというソフト面の提案だと思います。
 少子高齢化が進むなか、コミュニケーションはますます希薄になっています。お隣さんの事もよく知らないという話は、都会だけのものではなくなりました。周囲に対する無関心は、干渉することを良しとしない風潮の結果かもしれません。しかし、私たちは、だれとも関わらずにひとりぼっちで暮らしていくことはできません。生きていく上で、さまざまな人と出会い、ふれあっているはずです。
 もっと豊かな自然環境に!生きるたくましさを子どもたちに!商店街に活気を!など、自信を失い欠けている街に元気を取り戻そうという人々の声が、あちこちから聞こえてきます。地域のことは地域で。自分の街の問題を人任せにしないで積極的に関わっていこうとする気持ちが、仲間意識を育み、新たなコミュニティを誕生させています。
 みなさん、自分の街が大好き!もっと魅力ある街にしたい!そんな気持ちが原動力となって活動しています。それは「自分たちの街ってどんな所?」から始まり、「こんないいとこあったんだね。こんな素晴らしい人がいたんだね」という新たな発見となって、活動の輪が広がっています。そして、必ずそこには魅力あるリーダーが誕生していることも忘れてはいけません。
 まちづくりの一歩は、そこに暮らす私たち自らが、積極的に参加してコミュニティづくりに取り組むことです。お互いを認め合い、互いに尊重しながら、同じ感動を共有することで、心が通い連帯感が生まれます。今回は、市内草刈地区の『ほたる会』の活動とNPO法人市原市こどもセンターが国分寺台で開催した『忍者ごっこ』を紹介します。   (国)

豊かな自然を取り戻そう用水路を魚の群れ泳ぐ川へ
〈草刈・ほたる会〉

 ふるさとに昔の自然を取り戻し子どもたちに残そうと、2000年に発足した市内草刈の住民グループ『ほたる会』。子どもたちが自由に自然とふれあい遊べるスペースをと、代表の加藤栄男(てるお)さんたち有志が97年にボランティアで、ドジョウやザリガニの棲む『どろんこ広場』を作ったのがきっかけだった。これまでには『どんぐり広場』『ほたるの里』『とんぼ池』『コスモス畑』を、農家の高齢化・後継者不足で休耕している田などを活用して作り、整備している。
 「私たちが子どものころ、川や池、林、田畑は、多くの生きものが棲み、豊かで遊びに事欠かない場所でした。しかし今は、そこから生きものの姿が消えています。身近に自然とふれあえる場所を復活させたいと思いました」と加藤さんは話す。
 今年度は、草刈地区の中心部を流れている用水路を『魚の群れ泳ぐ川』にしようと、市原市が初めて公募した『まちづくりアイデア支援事業』に応募した。この支援事業は、わがまち自慢の人の輪、もの、街並みをつくるアイデアに対し、活動支援を行うというもの。集まった18アイデアのなかから、独創性、実現性、世代間交流などを観点に検討され、ほたる会は4事業のなかに選出された。会員たちは夏ごろから水路の全面改修を行い、11月に約500尾のコイを放流することができた。
 「この用水路は、地域一帯の田をうるおす水を引いていた水路でした。水量もたっぷりあり、タナゴなど様々な魚がいて、私たちはよく泳いで遊んだものです。近所の家では野菜などを洗って、身近な川として大切にされてきました」。だが、村田川の止水設備が壊れたため、用水路に水が入らなくなり、農家は井戸を掘った。水路は排水路として使われ、雑排水で汚れた。数年前に下水道が整備されてから、雨水が浅い流れをつくるようになり、そこに小魚が泳ぐなど、ようやくきれいな水が戻ってきたのだという。「水深さえあれば、昔のようにたくさん魚が泳ぐ川にできるかもしれない」というのが、今回のアイデアの始まりだった。
 水路には、水量を確保するため、ポンプつきの井戸が掘られている。水路内にあるコンクリートの清掃用歩道は、魚をすぐ近くで眺められるための歩道としてかさ上げされ、はびこっていた草も一掃。造園業者から庭石などを無料で提供してもらい、魚のすみかとなる場所をつくってショウブを植えた。
「嬉しかったのは、町会にこの事業を知らせたとき、庭に池のある多くのお宅から『うちのコイを水路に放していいよ』という申し出でした。さらに地元業者からもコイやセメントの資材などを無償提供してもらいました。生きものが多くいた自然が貴重なものになり、それがふるさとに戻るならと、地域の人に理解していただいているのが心強いですね」と加藤さん。事業費の半分は補助金でまかなったが、後の半額は『ほたる会』の運営費と地域の人たちの協力によるものだ。
 放流当日は、住民たちが見守るなか、町内の子どもたちや父母など約100人が参加し、バケツでコイの稚魚と30センチの大ゴイを水路に入れた。「ボクのコイが泳いでる!」「かわいい!」と子どもたちは歓声をあげた。
 ほたる会の目標は、農業用水の『草刈堰』の親水公園化。地域で何世代にもわたって守ってきたが、この20年は荒れたままになっている。今まで整備してきた『ほたるの里』などの自然スポットも、花を増やすなどして改修・改善し、子どもたちや地域の人が憩える交流の場にしていく。「昔の自然を知っている我々の世代までが、ふるさとの自然を復活させることができます。子どもたちに命の豊かさ、パワーを教えてくれる身近な自然を残し、ぜひ、感性を育む遊び場として活用してほしいですね」。
 水路は子どもたちの通学路。これからエサ箱を設けて、コイにエサをあげられるようにする。夏には、子どもたちが水路で遊ぶ姿も見られることだろう。     (米)




ほたる会のメンバー、左端が加藤さん


水路にはコイたちが元気に泳ぐ

 



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