NO.27

あけましておめでとうございます

 いつもご愛読ありがとうございます。地域に密着した情報をお届けするシティライフの2003年のテーマは『まちづくり』でした。各地で、自分達の暮らすまちを元気にしよう、このまちで生活できて幸せだなと思えるようにしたいと、様々な分野において自分たちのできる形で活動を始めた人達を御紹介してきました。
今年のテーマも、引き続き『まちづくり』です。新年号の今回は、この1年間に掲載した皆さんをまとめて御紹介すると共に、取材後の活動と新しい年に向けての抱負等をうかがいました。   (内田)

【1月】 山武町に新しい夢を輝かせる会(山武町)
『子ども達に無限の夢を』
 『さんぶの森公園』で開催5回目を迎えた『ライトフェスタinさんぶの森』。毎年12月中旬からクリスマスまで園内はイルミネーションが輝く。特に公園のシンボル、グリーンタワーは高さ50mの巨大なクリスマスツリーに変身する。名物となったペットボトルオブジェ、バンド演奏等、盛りだくさんのイベントだ。元気パワーが炸裂し、皆の笑顔がはじける。昨年は『ときめきのフォークダンス』も開催。皆が手を取り合って踊り、大成功だった。火付け役は町の商工会青年部の有志達。「子ども達が大人になっても、住みたいと思えるような町にしたい」と話す。こだわったのは住民参加型のイベント。「楽しいイベントがあれば、よそで自分の町を話すきっかけになるし、ひとり一人が町づくりに関わっているという意識を持つから。でも、僕等に金も時間もない、イベント会社のようなノウハウもない」と、ないない尽くし。あるのは、やる気と故郷を思う心だけ。あくまで自分達が楽しめることが基本。そうでなければ続かないし、続かなければ定着しない。素人集団が本業の合間をぬいイルミネーションや会場設営、ステージ進行等に挑戦。年々、参加者や見物客、他町村との交流や協力者も増えた。輝きの輪は更に広がる。

【2月】 市民の会 あっと(東金市)
『できることからやってみよう!』
 会が最終的に目指すのは誰もが住み良いまちづくり。メンバーの顔ぶれは、商店主だけでなく、地域活動に励んできた主婦や元企業人など様々。一昨年春に第1回目の会合を開いて以来、各地に花の苗を植える『フラワー計画』や毎月市役所内で開催するふれあいコンサート、介護セミナー、講演会等、活発に活動を進めてきた。そして、昨年春に『にぎわいモデル館』をスタート。シャッター通りとなった商店街に起爆剤を、同時に少子・高齢化社会に見合った両者交流の場をと企画した。商店街にあるNPO『とうがねのいえ』を会場に期間を決め『にぎわいモデル館』をオープンさせた。自由参加の『なんでも寺子屋』、『ワイガヤ交換』、『駄おもちゃ』等のコーナーを設け、館内案内や接客スタッフは地元のボランティアに頼んだ。2004年、会ではこれまでの活動を継続・発展させていく。現在メインの活動場所『にぎわいモデル館』をリニューアルする計画。内容の一新と『とうがねのいえ』の改修を手作業で行う予定だ。モットーは「楽しくね」。「活動している私達はもちろん、私達を取り巻く人、その人を取り巻く人までが一緒に楽しくなれたら」と話す。

【3月】 リサイクルグループ かもめ(御宿町)
『古紙回収ボランティアを10年以上』
一昨年秋、活動を評価され『リユース・リデュース・リサイクル推進協議会』の経済財政大臣賞を受賞。14年前、環境サミットが開かれ連日メディアはゴミ問題をはじめ、環境問題を取り上げていたにもかかわらず、自分の住む町では古紙を燃えるゴミとして扱うことに疑問を持ったのが、代表となる永島輝代さん。回収して再利用につなげたいと、ボランティア有志を募り会を立ち上げた。古紙回収作業と同時に、牛乳パックや古切手の回収も行い、子どものうちから環境問題を考えようと、セミナー『アースレンジャージュニア』を発足した。リサイクル意識を高めようと講演会やイベントも開催。古紙回収は3年前、容器リサイクル法施行を機に行政の手に委ねた。が、環境問題という大きなテーマに取り組むからには「私達の代だけでは解決できるものではないが、やるべきことはたくさんある」と話す。『かもめ』が呼びかけ、町内で活動する4つの環境団体と自然観察員等が共催し、環境問題を中心としたまちづくりをテーマとした『環境くるま座懇談会』もスタート。昨年10月には『かもめ』結成15周年記念事業を行った。今後も、自然・ゴミを中心とした環境体験学習やゴミ減量活動の啓発等を積極的に推進していく。

【4月】 行政(ゆきまさ) 一成さんと有志の皆さん TEL/0475-43-0722(睦沢町)
『廃道となった旧街道を遊歩道に復活させたい』
 車社会になるまでは、隣の夷隅町へ買い物や通院、嫁迎え等に使われた峠越えの旧街道。古墳や古戦場跡もある睦沢町山田谷日の子から夷隅町須賀谷まで2キロの道のりだが、廃道となり通る人もなく竹藪化して荒れ果てた。これを遊歩道として復活させようと行動に移したのが、3年前に兵庫県から移転してきた行政一成さん。日頃から竹がはびこり樹木の密生しすぎた山を見るにつけ、何とかならないものかと考えていた。一昨年秋、地元で開かれる集会で「日の子坂を再び歩けるようにしたい」と話した。旧道に隣接する地権者を1軒ずつ回り同意書にサインを求め、町から『町道802号線』の公道施工許可も受けた。そして有志と竹刈りと清掃作業を進めた。すでにウォーキングを楽しむ人の姿も見られる。今後も周辺整備を続け、森林環境教育への準備に取りかかるつもりだ。「散策路とすることで、山林の価値を見直し復活の気運を高めたい」と話す行政さん。ひとりで始めた活動だが、今は町内外からも有志や応援してくれる人達が現れ、参加自由の『里山クラブ・握手の森』を立ち上げた。まずは、竹炭等の加工品作りと周囲の樹木の調査に取り組み、正月2日の新春ウォーク、5月に首塚供養を計画している。

【5月】 御園生 幹央さん 携帯電話/090-8946-5505(一宮町)
『世界中のトマトを集め、町全体をトマト博物館にしたい!』
 千葉県はトマト生産量全国2位。一宮町を含む長生地域は県下一を誇る。「だからトマトの町!独自性を打ち出してトマトで町を元気にしたい」と話す御園生幹央さん。6年前に家業を継ぐため、国内外を飛び回る観光マンの仕事に終止符を打ったが、そのキャリアは農業を始めるにあたって無駄にはならかった。各国で見た珍しい食べ物に関心を持つ人々の笑顔を思い出したのだ。変わった、しかも旨いトマトを作ろうと決めた。世界中のトマトの種を集め栽培に挑戦する一方で、加工品があればトマトの少ない時期もトマトの町としてつなげられると町内の商店に話をもちかけ、シャーベットや羊羹、イタリアンなどトマトを使った食品や料理を作り販売してもらった。「町が元気になるには、ひとにぎりの人達だけがオイシイ思いをしてもダメ」という。あくまで地元の技術・ひとを生かすべきだと強調する。200軒以上あるトマト農家が1種類ずつ違うトマトを作れば200種類以上のトマトができる。博物館はハウスを借りて、これらのトマトを集めれば見やすいし、新たな設備投資の必要もない。「どんなこともチェンジ・チャレンジ・チャンスはある」がモットー。2004年はトマトジャムに挑戦する。

【6月】 サーフィン業組合 mail/surf@misakiss.com(岬町)
『サーフィンのメッカとして、人が集まる町に!!』
 鴨川と並びサーフィン発祥の地と呼ばれる岬町には、全国的にも有名なポイントがあり、各地から「いい波がたつ」とサーファーが集まる。海沿いのアパート入居者の約9割はサーファー。町内でサーフィン関連業の数は20以上。県内初のサーフショップ『タニーサーフ』のオーナー、大谷秀美さんは「飲食店やコンビニ、宿泊施設等でサーファーがお客となり潤って活気のある町はたくさんある」とサーファーがもたらす経済波及効果の可能性に期待し、サーフィンでまちおこしをと考えていた。課題はサーフスポットを守ること、サーファーの受け入れ体制を整えると同時に、サーファーのモラル向上に務めること。長年に渡り、地域住民や行政にサーフィンへの理解と協力を訴え続けてきたが、団体の方が受け止めてもらいやすいと助言され、昨年4月にサーフィン関連業者20人で『岬町サーフィン業組合』を設立した。サーフィンに親しんでもらおうと、町との協力で開催した小・中学生対象のサーフィン教室は大好評だった。今年は5月に9日間の予定でプロコンテスト等イベント盛りだくさんの『岬サーフタウンフェスタ』を企画し、サーフィンを健全なスポーツと認知してもらえるよう力を注ぐ。

【7月】 勝浦ダイビングリゾート TEL/0470-76-0854(勝浦町)
『停滞しがちな漁業の町にダイビングで活気を!』
 市の主な産業である漁業は漁獲高の減少と高齢化・後継者不足であり、海水浴シーズンの宿泊客も激減した。この現状を打破しようと、勝浦の漁業協同組合が「海を舞台に新しい事業を」と、2001年秋に『ダイバー事業』部門を新設。鵜原の海岸に『ダイビングリゾート』を造った。漁場の一部をダイビングポイントに開放。経営母体は漁協だが、マネージメントを任されたのは、八千代のダイビングショップ『ホワイトチップ』(嵐芳隆代表)。リゾート代表の嵐さんは「人が大勢入った他のダイビングポイントでは味わえない、手つかずの自然が残された極上の海」と話す。リアス式海岸のダイナミックな海中景観と大型回遊魚の群れは、ダイバーを魅了した。地元還元に務め、繁忙期の夏は勝浦に帰省したダイビング経験者をアルバイトで雇い、リゾート内にレストランは設けず地元の弁当業者を利用、ダイビングボートは漁師の船を使う。ダイビングは年間通してできるから夏以外の宿泊客も見込んでいる。首都圏から訪れるダイバーが多いので、もっと遠方からも来てもらえるようPRに力を入れる。冬期限定スポットも開放され、毎日出船可能になった。透明度が増す、これからがベストシーズンだ。

【8月】 九十九里ロケーションサポート http://www.99film.org(長生郡)
『映画・ドラマ・CM等のロケ地となることで、千葉を活性化したい』
 映画やドラマ、CM、ポスター等の撮影場所が知名度アップ、観光スポットとなる例は多く、各地で町おこしの手段に我が町PRを繰り広げている。2001年には『全国フィルムコミッション(FC)連絡協議会』が設立され、全国に多くの映像制作を誘致し支援活動をするFCが結成された。その大半は行政が主体で、千葉県も県が設立した『千葉県FC』があるが、「観光課の業務の延長線上にあるケースが多く、依頼主の要求に対応しきれていない」と、『九十九里FC設立準備委員会』を立ち上げたのが長生郡に住む佐藤さん、飯高さん、小林さん。共通専門分野であるデザイン、ウェブ、デジタル技術を生かし、まちづくりと映像文化の貢献を目的とした。昨年5月ホームページをつくり、活動内容を広報し、ロケ地の情報提供、参加してくれる映像に興味のある人や地域振興に協力してくれる個人・法人を募集している。現在、会は『九十九里ロケーションサポート』の名称で本格的に活動を開始した。昨年夏以降、フジTV、日本TV、ノーベル製菓CM、スバル・レガシィCM、映画、タレントのDVDやプロモーションビデオ他、数多くの作品制作に関わった。今年は更に、その数を増やしていきたいという。

【9月】 勝浦警察署・コンビニエンスストア(勝浦市・大多喜町・夷隅町)
『県内初の<ポリス・コンビニネットワーク>』
 昨年6月、勝浦警察署のよびかけで、管内(勝浦市・大多喜町・夷隅町)のコンビニ全店が加盟する防犯協力会が集まり『ポリス・コンビニネットワーク』調印式が行われた。コンビニは様々な人が集まる。特に都会と違い、夕方には商店が閉まる地域での24時間営業のコンビニの存在は大きい。そこで、犯罪や事故を未然に防ぐため、コンビニから犯罪につながりそうな事柄や不審者を見かけた等の情報を積極的に連絡してもらい、警察官の立ち寄り警戒も増やそうというもの。住民によるパトロール活動も開始した。一昨年秋から始めた郵便局とのネットワークも継続。コンビニ、地元住民、郵便局、いずれも警察が情報提供を待つのではなく、タイムリーな事例を投げかけ、積極的にネットワークに働きかける。勝浦警察署生活安全課の石毛寿子課長は「コンビニ強盗の防犯訓練で『100の言葉より、1回の実践』の効果を確認した。この1年間で、地域住民の自主防犯意識や安全で安心なまちづくりへの意気込みや関心の高まりを強く感じるようになった」と話す。今年、これらネットワークの充実強化や、身近な犯罪情報を早く多くの人に伝える『出前防犯講話』等も行い、安心して暮らせるまちづくりを目指す。

【10月】 房総の小江戸 大多喜をつくる会(大多喜町)
『何が町の宝か認識することが大切』
 全国的に商店街の衰退はみられるが、大多喜町の旧道沿いの商店街も例外ではない。そこで、平成3年、商店主達を中心に「まちづくりは、ひとづくり」と、『人材育成研究会』を発足。勉強会や話し合いを重ねた後、会を発展的解消し『街づくり検討会』を立ち上げ、城下町風の街並みを修景し、歴史と文化に触れ合える空間をつくろうと考えた。そして大多喜町が『街並み整備基本計画』を作成したことをきっかけに、平成10年、『房総の小江戸 大多喜をつくる会』を結成。国の助成を受け建築物や屋外広告物等の修景修復を図る事業に着手した。外観部分の工事費用のみ3分の2が補助される。対象地区には城下町の面影を偲ばせる国の重要文化財や登録文化財等が点在する。会の活動は、住民に街並みづくりの理解と協力を得るため個別訪問、会議や研修会、視察研修、街並みづくりの進行状況を報告した広報紙の発行、関係機関との話し合いで歩道や景観の整備等。助成事業が始まり、すでに47件が助成金を利用した。2004年は、まちづくりに関わる諸団体との連携を深め、空き家・空き地等の課題に取り組む予定。「10年後を楽しみにして下さい。自分達ができることをコツコツと続けます」と話す。

【11月】 NPO法人 障碍者(しょうがいしゃ)サポートセンターあっとほーむ
TEL/0470-87-8324(岬町)

『今、変わってほしいと願うのは、障害者の家族の意識』
 昨年3月、すべての障害者と、その家族を様々な活動を通じて支援することを目的に『NPO法人障碍者サポートセンターあっとほーむ』が設立された。理事長は養護学校PTA副会長だった吉野さん、副理事長は同会長だった関さん、理事は障害児の母親である池田さんと太田さん、事務局長は学生時代から障害者の家族をサポートするボランティア活動を続けてきた長野さん。皆、長年、障害者家族と関わる中で「一部の世間の目を気にして福祉等の公的援助に頼らず、閉鎖的になりがち。でも、それでは障害者本人が社会性を持てなくなってしまう」と考え、障害者家族をサポートすべきだという思いで立ち上げたのが同会だった。これまでに大声を出して走り回ってもいい音楽会や、会場内で寝ころんで自由な姿勢で楽しめる『畳の上のコンサート』等を開催し、障害者が主役となり、障害者を身近に感じてもらうための活動を行ってきた。が、皆がやりたいのはイベントだけではない。会で話し合った現場の問題点についても「地域社会に積極的に働きかける行動的な集団」を目指す。今年は、障害者家族の意識調査事業、相談業務や障害者と健常者の交流の場である音楽ルーム利用の充実等を計画している。

【12月】 NPO法人 おしゃべりサロン TEL/0475-34-9745(茂原市)
『みんなで人生のお茶しませんか』
 ひとり暮らしや家にこもりがちなお年寄りが、自宅で家族や友人と過ごしているような感覚で、おしゃべりを楽しむ場を提供したいと、一昨年12月、NPO法人『おしゃべりサロン』は発足した。代表の及川さんは約20年の看護士やケアマネージャーのキャリアがあり、スタッフ全員ヘルパー2級の資格を持ち、20人近いボランティアスタッフがいる。皆、及川さんの「大きな施設での介護のやり方に限界や疑問を感じ、家庭的な雰囲気で利用者をマンツーマンに近い形でお世話したい」という思いに共感した。一戸建て住宅のサロンには月曜から金曜まで、要介護認定された利用者や介護保険が適用されないお年寄りも料金自己負担で、送迎を利用して通って来る。利用時間は9時から3時までで手づくりの昼食も出る。「送迎も食事も不要なら、お茶代300円だけ。気軽におしゃべりに来て下さい」とのこと。利用者は60代から80代で、大半が口コミや老人施設からの紹介。サロン内のおしゃべりだけでなく、花のスポット見物や芋掘りなど「近場にお出かけ」したり、クリスマス会、雛祭り、コンサート等お楽しみイベントも行う。今後もサロンに来る人達が元気になるよう工夫を重ねたいという。

今年も毎月、1面テーマ版記事では、各地で『まちづくり』に取り組む人達を紹介していきたいと思います。暮らしやすく活気あるまちにと活動している方やグループ(会)等、自薦他薦問いません。御連絡をお待ちしております。お話をうかがった上で取材させていただくか、お返事したいと思いますので、よろしくお願い致します。

問い合わせ/外房版編集・内田まで TEL/0436-21-9311 FAX/0436-21-9141


 

 



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