若宮団地の中央公園に、12月中旬、日時計や花壇、ベンチなどが完成した。製作したのは、団地内に住む60歳以上の人たちが参加する『若寿会』(わかじゅかい)。会員約100名の中から有志12名が集まり、公園をもっと使いやすくしようと活動している。
中央公園に手を入れようという話は、数年前から若寿会の中であがっていた。公園の芝生広場は、連合自治会の盆踊りと秋祭りの会場や、お年寄りたちがグラウンドゴルフを楽しむ場、保育園や幼稚園の運動場として使われている。その広場と公園の丘の境に設置された円形の花壇が、不評だった。「多くの人たちから、どうも手狭に感じる、子どもたちが自由に遊べない、という話を聞いていたんです。けれど花がなくなってしまうのは寂しいし、どうしようかと。生活ゴミを公園に捨てる人が増え、苦情も出てきました。若寿会の有志で公園の清掃もしていたので、それなら私たちで整備をしてみようという事になったんですね」と会長の荒井さん、事務局の渋川さんは話す。市が昨年度から始めた市民のまちづくり活動支援事業『まちづくりアイデア』への応募も考え、昨年4月、住民たちの要望を取り入れて計画をまとめ、提出した。
公園整備の目的は、子どもからお年寄りまで、憩いの場所として楽しめるようにすること。公園の周囲をぐるりとめぐる散策路は、お年寄りたちがよく使っていたが、一息ついて座れるベンチがなく、全体的に花が少なくて、寂しい印象だった。荒井さんたちは、高さ数メートルのシュロの木とツツジが密集して植えられていた公園中央の花壇に日時計を設置し、そのそばに小さな花壇とベンチを作って、草花を楽しめるスペースを作ることを考案、『若宮団地の楽しい環境づくり』とした。今年度の『まちづくりアイデア』は、公募9事業、選出4事業。若寿会はそのひとつに選ばれ、メンバーは秋祭りの前、広場の花壇を撤去し、作業を始めた。お祭りに来た住民たちは、「広々として使いやすい場所になった」と喜んでくれたという。11月下旬には花壇の植木を掘り出し、シュロの木4本は伐採、ツツジは、公園内の桜並木の下と散策路脇に約50本、さらに約50本を4丁目のあすなろ公園に植え替えた。日時計は、団地内の企業が9割を寄付してくれ、残りを『まちづくりアイデア』の支援でまかなった。花壇は手作り、300株の花やベンチの整備代は有志の会費を当てた。12月、日時計のなかに最後の花の植え付けをして、事業はとりあえず終了した。
「次は3月、マリーゴールドや松葉ボタンなど、春から秋にかけて楽しめる花の植え替えです。水やりはもちろん、周囲の清掃など、環境の維持が私たちの仕事になりました。花が増えたことで捨てられるゴミが減り、公園が明るくなったとの声もあります。皆でアイデアを出し合って協力すれば、街はもっと良くなります。年間を通じ無理をしない活動にして、もっと住民の方に参加してもらい、長く続けていきたいですね」とメンバーは話す。 (米)