毎週月・水・土・日曜日の4日間、町の活性化を図ろうと様々な催しを開いている市民交流の広場がある。茂原市の榎町商店街に誕生した『つどいのひろば』だ。
訪れたのは絵手紙の会(午前)の日。参加は20人の高齢女性。「作品の出来具合よりもお友達ができるのが楽しい」という感想が多かった。月3回の日曜日のカラオケの会も人気。会場から流れるメロディーが商店街を訪れる人達の足を止めるほど。こちらは、男性10数人に女性数人という割合で、30歳代から70歳代の二世代の愛好家が集まり、歌を通じて仲間の輪が広がっている。
この『つどいのひろば』が行うのは、その他、囲碁・将棋、健康麻雀、俳句、パソコン学習、気功、ちぎり絵、エコクラフト、紙飛行機、写経、うたごえ広場、おしゃべりなどの自由サロン、介護相談、まちかど講座など。
また、子ども向けには算数教室、子ども囲碁・将棋教室、工作遊び、子どもゲーム。
そして就学前の親子を対象にした若い親同士の交流やくつろぎの場を提供する子育て親子ひろば(毎週水曜日)が近く開始の予定という。この『ひろば』の会費は一般が1日500円、子どもは100〜200円。好きなプランを選んで参加するシステムで、各催しの指導や講師はナルク茂原の会員が務めている。
高齢者と子育ての福祉拠点として、また三世代交流の場として『榎町つどいのひろば』が誕生したのは平成15年11月3日。この話のきっかけは、定年退職を機に、東京から茂原に移り住んだ松永さん(68)を中心に立ち上げた『ナルク茂原』のボランティア活動のパワフルな働きが評価されたことに始まる。
高齢者の介助、送迎や地域の清掃、福祉施設の支援など130人の中高年の会員の活発な活動が注目されていた。
そんな頃から市内のトップクラスの商店街(120店舗)と言われた榎町商店街は、最盛期に1日・1万人が通る賑わいだったが、今は80店に減り通行量も3千人にまで落ち込んでいる。市が打ち出した商店街の再生対策もあまり効果が上がらない。ナルク茂原もボランティアの要請が増える一方だったので、会員を200人の規模に広げるために、独立した拠点事務所の設置を迫られていた。
こうして賑わいを取り戻したい商店街、市民のコミュニケーションの活性化を図りたい市、より高度な三世代交流を目指すナルク茂原、三者それぞれの思いを実現するために組んだスクラムが実を結んだ施設(県下初の商店街再生モデル事業)なのだ。
『榎町つどいのひろば』の運営を預かるナルク茂原は、自立・奉仕・助け合いの活動理念を掲げた、企業退職者を中心とした代表的なシニアボランティアの全国組織のNPO法人。
「私がナルクに入ったのは、自らの経験や技術、得意な分野を活かせるボランティア活動ができるから。もう一つは、自分が行ったボランティア活動の時間を預託することで、自分も困った時にサービスを受けられるシステムが気に入っている」と松永さんは言う。 (井上)