NO.69

 子どもたちに残したい
ふるさと商店街の思い出 

 2005年夏、市内各地で賑わった夏祭り。伝統的な歴史ある祭りの他に、地域の親睦を目的に住民の手づくりで開催された祭りも多かった。2005年8月27日(土)、南市原牛久商店街を会場に開催された『牛久ナイトバザール 頼朝祭 夏の陣』は、今回で24回を数えた。

 牛久ナイトバザールの始まりは13年前にさかのぼる。当時、バイパス沿いに大型店舗が次々オープンし、客足は奪われ、かつての商店街の活気は失われていた。「福引きだけでなく、歳末大売り出しの目玉に何か新たな企画をしなくてはという思いが商店会のメンバーにありました。秩父市みやのかわ商店街でやっているナイトバザールが話題にあがり、成功例に学ぼうと若い連中で見学に行きました」と、牛久商店会会長の小野一道さん(60)は話す。夜の祭りは、牛久伝統の八坂まつりで慣れていた。年末と夏の終わりの年2回の開催とし、情報誌を通じてフリーマーケットの出店者を募った。
 7年後、牛久ならではのナイトバザールをという声がメンバーから上がり始めていた。南市原にある多くの頼朝伝説を題材に、子どもたちが楽しんで参加できる祭りにしようという企画が出た。「牛久にある手綱橋は、頼朝が馬の手綱を洗った場所という言い伝えがあります。私も親から聞いて知っていましたが、郷土史に詳しい地元の人に聞いてみると、地域の至るところに頼朝伝説が数多く残っていることが分かったのです」と小野さん。
 平成11年の歳末から、祭りは市の助成金を受け『牛久ナイトバザール 頼朝祭 冬の陣』として開催された。実行委員会では、鎌倉時代の仮装パレードへの参加を地域の小、中学校に呼びかけた。小野さんたちは、段ボールを材料に本物そっくりに制作した甲冑をまとって本陣に詰めた。その後も手作りの甲冑は数が増え、今も立派に活躍している。
 事前の広報活動はもちろん、紅白に分かれての源平ジャンケン合戦をはじめ、スリッパダーツ、ビンゴゲーム、どじょうすくいなど、子どもたちの思い出に残るイベントに、スタッフたちはアイデアを絞る。連合町会はかき氷の店を、奉仕会はイカ焼きをと、だれもが何らかの役を受け持ち、分担することで祭りへの参加意識を高める。
「何よりも子どもたちのためにという気持ちが一致しているから、続けられています。私たち牛久ナイトバザール実行委員会の会員だけでなく、地元28町会はじめ、多くの市民活動団体や地元企業の協力があって成り立っています。祭りの開催中は、子どもたちに思いっきり遊んでもらおうと歩行者天国にします。国道を通行止めにするためには地域の理解は不可欠ですが、安全協会や消防、警察の協力をいただいて、安全を確保しています」。祭り当日は牛久駅前の高速バスの発着場所までも変わる。当初、商売繁盛が目的だった祭りは、それぞれの連携プレーで地域をつなぐ祭りとなった。
 13年前、120戸が加盟していた商店会は、現在60戸と半分になった。商店主の高齢化に不景気が加わり、店を閉めたり、更地にして駐車場となった所も多い。今後は、歴史の浅い頼朝祭を、次世代に伝え、継続する担い手を育てることが課題だと小野さんは語る。(国)

小野 TEL.92-0073
(上)「NHK大河ドラマ「義経」もいよいよクライマックス。牛久ナイトバザールの「源平ジャンケン合戦」も紅白に分かれて盛り上がった
(左)6畳2間続きを1部屋として使う。広縁との境になるガラス戸は、安全のためすべてカーテンに変えるという
(右)台所の傷んだ床の貼り替え。大工経験者がボランティアで参加   

 



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