NO.002

ポリスメッセージ

5月は自転車月間
自転車は車やバイクと
同じ『車両』です!

  
 自転車で走るのに気持ちが良い季節となった。健康的だし、排ガスをまきちらすこともない環境に優しい乗り物でもありと、自転車の利用者が増えている一方、交通事故も激増している。そこで、今回は東金警察署の大城交通課長と善当警部補に、自転車の安全な乗り方について、お話をうかがった。
 自転車は歩行者と同じであって歩道を走って当然、という間違った思いこみをしている人も多いが、
「自転車は車やバイクと違い、免許がなくても乗ることができる身近で気軽な乗り物ですが、法律上、軽車両として位置づけられているので車道を走るのが原則で、車両同様に罰則も違反も適用されます」と2人は強調する。
 たとえば、信号無視や一時停止違反は3カ月以下の懲役、または5万円以下の罰金。ライトの無灯火は5万円以下の罰金。酒酔い運転は3年以下の懲役、または50万円以下の罰金となる等々。
 1978年の道交法改正で『自転車通行可』の歩道に限り通行が認められたが、あくまでも歩行者優先。歩道に道路標示がない時は車道寄りを徐行し、歩行者の通行を妨げそうな時は一時停止することになっている。これを守らなかった場合は、『歩行者通行妨害の禁止』が該当し、2万円以下の罰金・科料(軽い罪を犯した者から、お金を取り立てる刑罰)となる。
 歩道に自転車通行可の標識がない場合は、歩行者専用なので自転車は車道の左端を走る。
 更に、自転車事故でも賠償責任が問われる。実際、他地区だが、無灯火の自転車で走っていた中学生が歩行者をはね、その人が亡くなる死亡事故となり、遺族が損害賠償を求めた事例もある。
 自転車と歩行者の事故が急増したのも(1998年〜2002年の間で3倍に増えた)、マナーや交通ルールを知らない無謀運転が大きな原因。 「自転車が軽車両という認識がないから、何故、車道を走らなければならないんだと思う人が多い。でも、それは間違い。自転車が歩行者となり得るのは、自転車を降りて押している時だけです」続けて大城交通課長は、東金警察署管内に関して「歩行者が少なく、ゴミゴミした場所が東金駅周辺ぐらいである為、歩行者と自転車との事故の数は少ない」と話す。
 しかし、自転車にぶつけられ、その場でケガをして救急車を呼ぶことになれば救急隊から警察に事故の連絡が入るが、「たいしたことないだろう」と警察に届出を出さない人も多いので実際の歩行者と自転車との事故の数は把握できないという。「あとになってケガがわかり、保険の適用を受けるため事故証明が必要となって慌てて事故の届出をする人もいます。必ず自転車にぶつけられた時は警察に届出を出して下さい」。ひき逃げのような被害もあると思うが、できるだけ早めに事故に遭ったという届出をすること。時間が経つほど目撃者情報を得ることなど捜査が難航するからだ。
 東金警察でも交通ルールやマナーを浸透させる為、幼稚園児から高齢者までを対象とした自転車の安全な乗り方教室を開催したり、チラシを配るなど啓蒙活動を行っている。
 ちなみに、つい先頃、東金地区の安全協会と共催で行われた高齢者対象の自転車の安全教育講習会では、教習所を借りてコースを実際に走ってもらい、これをビデオに撮り、あとで本人に自分の乗り方を見てもらった。その上で注意すべき点を伝え、事故の例を挙げて理解を促した。
 高齢者に限らず、「たとえば交差点を右折する時は車と同じように曲がる人がいますが、二段階右折をしなくてはいけない」など、法律で定められた自転車の乗り方を知らない人が多いとも言う。
 道交法が自転車にも適用されるとはいっても現実にはどうだろう?車ほど取り締まりがなされているとは思えないが。
「飲酒や信号無視などで再三、危険だからと注意しても聞かない場合は、違反として検挙しますが、何でもかんでも検挙するのはいかがなものか。免許が必要なく乗れるので交通法規を学んでおらず、知らない人もいる。だからこそ、まずは交通ルールやマナーを知ってもらうことが大切。そこで千葉県では、警告としてサッカーでお馴染みの『イエローカード』を出しています。サッカーなら累積すればレッドカードとなり退場ですが、同じ違反を繰り返す人に対しての処罰についてはまだ…。今後の課題です。自分が車を運転している時は車道を走る自転車を危ないなと思い、自分が車道で自転車を運転している時は車を危ないと思い、歩道を自転車で走っている時は、歩行者を邪魔扱いする。昔、自転車は高価で大事に乗っていました。今、安い自転車が出回り大切にしなくなったことも運転が雑になっている一因ではないでしょうか。もっと皆さん、自分の自転車に愛着を持って手入れをし優しく余裕を持った乗り方を心掛けてほしいですね」と大城交通課長は話す。
 自転車を運転している時は、車両なのだと認識すること。同時に、自動車となら交通弱者になる自転車は、歩行者に対しては歩行者が交通弱者であり、思いやりを持った運転を心掛けたいものだ。(内田)
  
(写真上)大城交通課長(左)と善当警部補 (写真下)自転車の安全教育講習会
  



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