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風に吹かれて出かけてみれば…

― 安房郡和田町 ―

花の町の寒桜と、花嫁街道ハイキング
抱湖園の寒桜

 冬でも春のような陽射しがそそぐ南房総。日本に4カ所しかない捕鯨基地のひとつである和田町は、花摘みが楽しめる観光地としても有名です。花園地区の太平洋を望む丘陵地、寒桜の咲く公園とハイキングコース『花嫁街道』を訪ねてみました。

寒桜と梅が同時に咲く公園
 花園地区は、集落の中に花畑が点在しています。ポピーやキンセンカなどが色とりどりに咲いていて、菜の花も黄色いじゅうたんのように満開です。
 和田町が花と観光の町として発展したのは、昭和初期、南房総で初めて花づくりに成功した薬剤師・間宮七郎平の功績です。
 七郎平は花園地区の裏山にある、小さな農業用堰のまわりを切り開き、『抱湖園』と名づけました。寒桜は、このとき七郎平が植えた、濃いピンク色の緋寒桜60本。旧暦の元旦の朝ごろから咲くということで、『元朝桜』と呼ばれています。見ごろは1月下旬から2月下旬。
 園内は平成5年に急斜面をめぐる細い散策路と小さな四阿(あずまや)が整備され、2月には、寒桜とともに約300本ある梅も咲き、多くの花見客が訪れます。頂上の見晴台は、斜面を彩る寒桜と、和田の町の向こうに広がる太平洋が一望できる、人気のスポットです。
◇桜まつり 2/3(日) 野点や琴の演奏、甘酒のサービス、おこわ、ジュース、ビールの販売など。
◇問合せ 和田町観光協会
TEL0470-47-3474


自然を生かしたハイキングコース「花嫁街道」
 和田町の山あいの集落と、海辺の集落をつなぐ街道は、嫁いでくる花嫁行列が通ったことから、『花嫁街道』と名づけられています。生活道路としてあまり使われなくなったこの道を、地元の『和田浦歩こう会』が17年前から整備。街道のあちこちに木製の階段やベンチ、標識などを設置しています。『歩こう会』会長の庄司忠夫さんは、「街道は自然を生かして、コンクリートやプラスチックを使わずに整備しています。歩いていて気持ちがいいと好評です。定期的に訪ねてくる人も多いですね。年に4〜5回、もう10年間通っている方もいます」と話します。
 JR和田浦駅から花畑などを見ながら歩けば約13キロ4時間、街道のみ歩けば約8キロ3時間。街道の入口から約1キロはかなりの急斜で、その後は小さなアップダウンを繰り返しながら少しずつ登っていきます。落ち葉やドングリなどに敷き詰められた道は、歩くと足元がやわらかく、小鳥が降りてきたり、イタチの仲間が走っていったり、思いがけない動物との出会いもあります。木々の間を渡る風と、遠く近く鳴き交わす小鳥の声、澄んだ空気。差し込んでくる木漏れ日も温かい、とても静かな道です。
 ところどころに休憩地を兼ねて展望台や見晴台があります。抜けるような青空のもと、山々が重なり合っている眺望や、その向こうに太平洋の見える場所もあります。街道最高峰の烏場山で、石づくりの小さな花嫁さんが座る標識を過ぎると、下りの始まり。やがて和田の町と太平洋の見える金比羅山に来たら、出口はもうすぐです。森の中で高さ15mの黒滝を眺め、町が整備した川沿いの遊歩道を歩けば、ゴールの『はなその広場』。ハイキング・ツアーも毎年行われています。歩きたい人はこれに参加してみるのもいいですね。(米)
◇花嫁街道ハイキング 2/9(土)10(日)。参加費無料、雨天決行。つみれ汁の無料サービス、地元物産品の販売、鯨肉試食コーナーあり。各日2000名、〆切2月6日。JR駅からハイキング事務局
TEL03-5447-0973
◇和田浦歩こう会事務局 花の広場公園『花【か】夢【む】花【か】夢【む】』隣、直売所内
TEL0470-47-5885


地図(pdfファイル)
花嫁街道 歩こう会事務局と直売所
 
 



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