新緑の森と広々とした草地。木の柵の向こうには、草を食べる牛たち。千葉市若葉区にある千葉市乳牛育成牧場は、敷地内に公園『小鳥の森』もある乳牛の牧場です。休日には家族連れが散策し、お弁当を広げて過ごす憩いのスポットとなっています。
千葉市乳牛育成牧場は、千葉市が酪農の発展を目指して昭和43年に開設しました。千葉酪農農業協同組合が千葉市から委託を受けて管理運営しています。「ここでは、千葉市内の酪農家から生後約6カ月のメス子牛を預かり、約18カ月育てます。この間に人工授精や受精卵移植によって妊娠させ、出産予定の2カ月前に酪農家へ返します。現在、市内酪農家から預かった育成牛が約90頭、千葉市所有の成牛17頭と育成牛12頭がいます」と組合総務課の嶌田(しまだ)さん。
牛たちは月齢で3カ月ごと、6つに分けられ飼育されています。約2才で成牛になるため、体格が大きく違うためです。牛は毎日午前中に放牧され、の〜んびりと草を食べたり寝そべったりしていますが、好奇心いっぱいで人なつっこく、柵の外から眺めているとすぐに何頭も寄ってきます。牛舎では成牛から牛乳を搾っているところや、この春産まれたばかりの子牛を見ることもできます。
牛舎の裏手は、公園『小鳥の森』。農業用の池があり、そのまわりには桜並木の遊歩道がめぐっています。新緑が木陰をつくる休憩広場はベンチとテーブルが設置され、目の前に広がる草地で開放感もいっぱい。池には何羽もの水鳥たちが泳ぎ、夏には、カブトムシやセミもたくさん見るそうです。「牧場の周囲を自然豊かな公園にしているのは、牛たちのストレスをなくすためです。人工的な音がまわりに様々あると、敏感な牛は牛乳を出さなくなってしまうんですよ」と嶌田さん。
皆さんも散策中は、牛を驚かさないように注意してくださいね。
牧場の隣にある組合のミルク工場。平成4年に東関東自動車道・千葉北インター近くから移転してきました。牛乳、コーヒー牛乳、アイスクリームを製造しています。使っている原乳は、毎朝、小型のローリー車で各農家から集めているので、その新鮮さが自慢。給食用の牛乳は、市内ちはら台の小学校にも納めています。牛乳のできる工程をパネル展示している通路は見学自由で、ガラス越しに機械でパック詰めしているところも見られます。ただ、ラインが動いているのは午前中。千葉市内の社会科見学指定コースにもなっています。
製品は自然な味わいを大切にして作られています。コーヒー牛乳は、牛乳85%、コーヒー抽出液11・5%と砂糖でつくり、甘さひかえめ・ミルクたっぷり。こだわりのアイスクリームもゼラチンを安定剤として加えただけで、牛乳の風味を生かした手作りの人気商品です。敷地内にある直売所『おなりみるく工房』で販売。また、地元農家が毎朝持ち込む旬の野菜や、手作りの餅、あられなども並んでいます。 (米)