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NO.77

世界中の人々に幸せを

ハッピーアート画家 浅香 良太さん(大多喜町)

  
 美術館やギャラリーでの絵画鑑賞は構えてしまいがち。画家や作品、もしくは美術全般についての知識がないと、感想を語るにも気がひける人は多いのでは。もっと自由に楽しんで絵画に親しみ、作品と触れ合ったことで幸せな気持ちになれたら、どんなに素晴らしいだろう。
 現在、夷隅町郷土資料館・田園の美術館で開催中(6/20迄)の『浅香良太のやさしい絵画展』で、初めて彼の作品に出会った。『ハッピーアート』と名付けられた明るく優しい作風と生きる楽しさが溢れる絵に対面すると、思わず笑顔になり、心が解き放たれるような気がした。
 大多喜の山あいの地に、浅香さんのアトリエ兼自宅がある。

◆浅香さんの作品世界を表現した『ハッピーアート』という言葉、商標登録されているそうですね。
 「15年以上前に自分のテーマや方向性を考えた時に、ひらめいたコンセプトです。僕は芸術大学は出ていませんが、美術評論の執筆やアートディレクター的な仕事をしていました。でも、何か飽き足りないものを感じ、絵筆を取りました。振り返ってみると、どうも芸術全体が固くて重い。皆、幸せを求めて生きているはずなのに、どうして芸術となるとシリアスになって悲しみや孤独などがテーマになるのか。美術の一部に幸福をテーマにしたジャンルがあってもいいのではと考えたのです」

◆幸せをテーマにとは、どのような絵を描こうとしたのですか。
 「幸福とは何か?を常に問いかけ、足かけ10年以上、海外約30カ国を放浪をしながら絵を描き続けていました。そこで、それまで僕は、愛を言葉で理解しているに過ぎなかったことに気づきました。旅の途中で出会った人々の優しさ、自然の美しさを感じ、この感覚は何だろう?これが愛だと実感できたと同時に、喜びをもたらすエネルギーのようなもの『幸福力』の存在も確信したのです。これを絵で表現したいと思いました」

◆今までに描いた作品数は?購入する客層は?
 「3千点以上かな。すべて世界中の家庭に飾られています。購入者の約7割が女性。年代層は幅広いです。上は80代の方から下は…5歳位の子がお年玉を貯めて飾りたいと絵を買ってくれました。日本の場合、音楽は生活に浸透しているけれど、絵を購入して飾るという目の喜びに関しては海外に比べ遅れている。絵はギャラリーに行き、ただで見て、あとはポストカードや画集を買えば十分みたいな(笑)。それにもかかわらず、僕の作品の場合、初めて絵を買うという方が多い。それと、昔、男性は僕の絵に見向きもしなかったのに、最近は自分の中に住む少年の部分と向き合おうとする人が、新しい美術だねと言って求めてくれるようになりました」

◆これまでの個展について。壁画も手掛けたそうで。大英博物館、ニューヨーク近代美術館の収蔵作品にもなっているとか。
 「国内では毎年、都内または東京近郊のデパートで、海外では、ギャラリーやパブリックな会場での個展を開催してきました。でも、何と言っても僕の画家としての原点は、表参道の道端に絵を並べて売っていたこと。人々が何を求め、自分は何をしたいのか、勉強になりました。壁画は、ギリシャやオーストラリア、県内のデパートに描きました。海外の博物館での永久コレクションにされたのは初期の作品です」

◆ハッピーアート生みの親といえど、いつも幸せ気分でいられるものではないですよね。落ち込んだ時、気持ちを切り替えるには?
 「これについては専門家ですよ!(笑)。旅はジリ貧状態で続けていたので、異国の地で一銭もなくなったこともしょっちゅう。でも、ないものをどうしようと考えるのではなく、今、自分は何を持ってるか?と考える。悩んだりストレス感じている時って、自分のことで頭がいっぱい。何も感謝していない。だから〜を持っている、ありがとうございますと感謝すること。例えば、指が動く、目が見える、とね。すると冷静になってパニくらない。感謝の心を持っていると楽しく生きられるんです」

このポジティブさが、彼の作品世界の根底をなしているのかもしれない。「趣味は建築。自己流ですが」と、ほがらかに話す浅香さん。土地の造成から家まで建てた。「1日1回は汗を流すようにしています」と、仕事の息抜きには畑仕事をする。
 今後の希望は、今回初めて地元の美術館での個展開催で、デパートにはない「どっぷりと作品世界に浸ってもらえる」魅力を感じたから、お声がかかれば公共施設での個展を開催したいとのことだ。(内田)
  
問い合わせ/浅香さん
TEL/0470・84・0231
http://www12.plala.or.jp/happy_art/
asaka@cameo.plala.or.jp
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