rogo.gif (6627 バイト)

NO.126

  

 ワイン伝道師 
 ワインは人との出会いや
 料理との出会いを
 素晴らしいものにする
 
 白子町 シニアソムリエ 
 久保聖(さとし)さん(44歳)

  
 茂原で洋食店を始めたことからワインを勉強しよう、資格があるなら取ってみよう、そんな軽い気持ちでワインの世界に入ったと話す久保さん。ところが、その魅力にとりつかれ、今や自ら「ワインの伝道師」と称するほど。今回は、ひと昔前に比べればカジュアルに飲むようになったワインについて、お話を聞かせていただいた。

◆まずは、『シニアソムリエ』と『ソムリエ』の違いを。
「よく勘違いされることが多いので、いつも私は『ソムリエの前につくシニアとは年をとったという意味でなく、ベテランのという意味なんですよ』と自己紹介の時に言います(笑)。ソムリエの資格試験を受けられるのは、飲食サービス業に5年以上従事し、今も従事している人。シニアソムリエは、ソムリエ試験合格後3年以上経った人に受験資格があります」

◆試験の内容とは?
「世界のワインに関する一般知識。歴史や栽培、醸造、産地と特徴。ワインそのものだけでなく、酒税法や公衆衛生など、総合的な知識が要求されます。これら一次の筆記試験に加え、二次試験では数種類のワインを分析しコメントするブラインドテイスティング等を」
◆現在、国内にソムリエやシニアソムリエは、どのくらいいるのでしょう?
「おそらくソムリエは1万人位、シニアソムリエはその10分の1もいないのでは」

◆やはり資格取得者はホテル、レストラン関係者が多いのですか?酒屋さんも?
「アルコールのサービス提供ということで、客室乗務員も多いですよ。直接サービスをしていない酒屋さんや卸し業者さんの場合は、試験に合格するとワインアドバイザーという資格を取得できます」

◆すると、そうした職に就いていないワイン愛好家で資格が欲しい人は?
「ワインの品質判定に関して深い見識を持った人に対して、ワインエキスパートという資格があります」

◆さて、調香師の場合は香りを嗅ぐけれど、ソムリエの場合はどのように?
「皆さん驚かれるのですが、実は色と香りだけで、ほぼ8割ワインの評価はできるのです。味は自分の評価の確認のため。もちろん、それは修行したからこそですが。私は業界の試飲会で年間約2500近くのワインを試飲しています。そこでも、色を見て香りを嗅いで口に含むだけです」

◆ところで、1998年から『長生ワクワクワイン倶楽部』という集まりを始めたそうですが。
「せっかく資格を取ったし、勉強すればするほどハマッてしまったワインの素晴らしさを、多くの人に伝えたいという思いから茂原で始めました。いわゆる飲み比べの会です。これまで28回開催しています。私の仕事柄、また自営や会社勤めの人も参加しやすいように平日の夜9時頃から。普通なら飲めないような高価なワインも皆で頭割りなら飲める。参加費はだいたい5千円。ワインを10種類位用意して料理もつきます。参加費だけで入会金や年会費等いっさいありません。連絡先を教えていただけたら、開催のお知らせをします。これと別に、お勉強会としてワインセミナーもやっています。これからも、美味しいワインを飲む仲間を増やしていきたいですね」

◆ワインの本も執筆予定とか。
「ワインの常識といわれてたことで、ちょっとおかしいぞ、ということなどをまとめたものを出版したいと考えています」

◆おかしいというのは?
「たとえば、よく赤ワインは常温でと言いますが、常温とは18度のこと。これを30度前後になる日本の夏にあてはめてしまったら、とんでもない。ワインは傷むし、ぬるくてまずいし、イヤな香りもする。実際、私も飲食店で夏の暑い日に、ぬるいワインを出され、案の定傷んでいたことが何回もあります。ワインは冷蔵庫に入れない方がいいという考えもありますが、日をおかず飲むんであれば入れてもいいと思います。そうしたことなどですね。ちなみに私は自宅のワインセラーに入れますが、床下収納や押入にしまっておいてもいいんですよ」

◆久保さんは現在、『太陽の里』(長生村)で支配人のお仕事をしていますが、これまで茂原市、千葉市でレストラン店長であった経験から、店でのワイン選びのアドバイスをして下さい。
「私は常日頃、ワインは甘口から辛口まで幅広いバリエーションがあるから、必ず自分好みのワインは見つかると言っています。私自身、最初は白の甘口から入っていき、今ではワイン特有の渋みを追求するようになりました。堅苦しく考えないで、まずは甘口か辛口か決め、予算内で店の人に相談してみては」

◆他のアルコールにないワインの魅力について。
「様々なワインとの出会いで、ようやく最近、作り手がどういう気持ちで、どんなものを作ろうとしているのか分かるようになりました。ある意味、芸術品です。1本1本のワインに感動する。作り手の生き方を感じ、人生を教えてもらったと思えます。ワインは究極の食中酒です。ワインより食事に合うものはない。食前ならビールもいいでしょう。焼酎や日本酒もいいけれど、食も酒も美味しくなるという点では、ワインに勝るものはないと思います」

◆今後やりたいことを。
「まだ具体的な計画はないんですが、千葉にワイナリーをつくりたい。一昨年から自宅でブドウ苗を育てています。同じ夢をもつ人と出会いたいですね」(内田)

お問い合わせ/久保聖さん(太陽の里・支配人)
TEL.0475-32-5550
  



(C)City Life