繰り出すパンチで世界を目指す
- 2014/2/14
- 市原版

ちはら台南中学校2年 笈川夏愛くん
ちはら台に1人、夢に向かって突き進む少年がいた。ちはら台南中学校に在籍する笈川夏愛くん(14)、今夏には『U―15全国ボクシング大会 中学生の部55キロ級』で優勝した。「ボクシングを始めたのは小学校3年生の時。3歳頃からテレビや雑誌を見て、ずっとやりたいと思い続けていた。親の薦めで5歳から柔道を開始したが、身体作りにはとても役立ったと思う」と笈川くん。
可愛らしい笑顔を浮かべる反面、ボクシングについて問うと鋭い視線を投げる。身体作りは「主に筋肉や持久力をつけることが目的だった」というが、現在もそれは怠ることがない。「ボクシング一本に力を入れるため学校内の部活動には所属していないが、毎日千葉市内の所属しているボクシングジムに通っている。大体が体幹トレーニングや筋肉トレーニングをしている。あとは自宅から駅まで往復8キロのランニングをしたり。お父さんはボクシングの経験者ではないけれど、普段からの練習に付き合ってくれたり色々見てくれる。一緒にボクシングについて学んでいる感じ」と嬉しそうだ。それでもさらにボクシングの腕を上げるため、「プロが所属するジムへ行き練習の相手をしてもらったり、ボクシング部のある高校の練習に参加させてもらったりしている」という。
そんな笈川君は、これまで柔道以外にも相撲、和太鼓といった習い事をこなしてきた。そして柔道でも優勝、相撲においても市内で準優勝した経験を持つ。中学校で好きな教科は「もちろん体育」だそうだが、それらにボクシングとの共通点はあるのだろうか。少し首を傾げながら、「一番の違いははっきりしている。ボクシングは殴られること。それに、小中高の間は試合が3ラウンドだけれど、プロになったら一気に12ラウンドになるので体力も相当必要。ただ、自分の身体があまり大きいほうではないのに柔道で優勝、相撲で準優勝という結果を残せたのは素早く動く技術があったからだと思う。それはボクシングと共通している」と冷静に分析した。
試合中に痛みを感じることはほとんどないが、中学校に入る前に練習で骨折したことがある。「自分が手を出したところに相手のパンチが飛んできて、腕が折れた。ちょうど全国大会の前で試合に出場できず、悔しい想いをした」とか。加えて、「ぜんそくを持っているので、寒い時期だと走っていて出やすくなり辛いときもある。あとは、自分の思ったような試合が出来ないときも辛いかな」と話すが、なにより嬉しかったのは「小6で『U―15全国ボクシング大会 小学生の部』で優勝した時」だという。
普段、試合の復習はビデオを確認することで行う。優勝できるまでになった秘訣は、「緊張しないこと。小さい時からやっているので精神的に試合慣れしている。全国では少し緊張したけれど。あとは、練習量が他の人より多いことと、周りの人のサポートがあったこと」としっかりとした意見。夏休みなど長期休暇には大阪へ3日から1週間かけて合宿に行くこともある。参加する高校や他ジムのサポートも厚い。また、「最大のサポートは両親だと思う。お父さんは意見と一緒に励ましてくれる。お母さんは何も言わずに見ていてくれる。ただ、昔柔道をやっていたころは試合をかなり見に来てくれたけれど、ボクシングに切り替えてからはなくなった。全国大会は見に来てくれたし、おそらく殴られているところを見たくないのだろうと思う。でも、もっと来てくれたら嬉しい」と語る。
そして、「自分でできるのは自己管理。おかしなどの間食を控えて水分の量も調整する。水を我慢できないときは、その分動いて気を付ける」と続けながらも「好きな食べ物は肉料理。それにスイーツ系も好きでアイスは冬でもよく食べる!」と笑いながら話す笈川くんは、今後について「今、自分は上半身だけで相手の攻撃を避けてしまうことがあるので、後ろに下がりながら避けるなど戦い方において練習を積む必要がある。進路はまずボクシング部のある高校に入ってインターハイで優勝するのが目標。卒業したらプロテストを受ける。最終的には世界を目指す」と強く言い、ボクシングポーズを決めた。
問合せ 笈川くん(父)
TEL 080・1070・1303
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