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十人十色の味わい
- 2015/6/26
- シティライフ掲載記事, 市原版

写真 (右)成登さん
5月末、更級にあるTTECビル『夢ホール』で『華根無会2015 成登やえ染色教室展』が開かれ、3日間で述べ約480人が来場した。成登さんが約40年前から北国分寺台で開いている染色教室の作品展だ。型紙に防染のための糊を置き、顔料で色をつけていく紅型染め、草木染めに藍染めなど様々な手法で染めた暖簾、バッグ、着物など約130点が自然光のたっぷり入る明るいスペースに展示された。人目を引いたのは中央に飾られていた大きなブルーの幕。芭蕉の葉の周りを色鮮やかな蝶が舞っている。有志7人で、型を使わず、躍動感のある絵柄に仕上げた。
紅型染めは沖縄を代表する伝統的な技法で、大胆な色彩や模様が特徴。琉球王国時代、王族などの衣装を染める方法として親しまれていた。同じ型を使っても、色が違えば全く雰囲気の異なる作品に仕上がる。7色の顔料から選んだ好みの色を豆汁で手で溶き、布の上を刷り込み筆で塗るが、最後の行程である「洗い」を終えるまでは、どんな風合い、色合いになるかがわからない。手の温度によっても微妙に違った色になる。
千葉市在住の庄司洋子さんの作品は着物に大きなボタンの花と鳳凰をあしらった華やかなもの。「鳳凰の色を決めるのが難しかった。苦心して、いい色が出せると本当に嬉しいです」と語った。紅型で花や蝶を、背景を柿渋で染めたタペストリーを出展していた立野美恵子さんは「染色していると夢中になれる」と楽しそうに話した。
紅型に限らず、染色の魅力は「十人十色のものが出来上がること」と成登さん。来場者は「大変な作業よね。こんな綺麗な作品を生み出せるなんて凄い」と感心した様子だった。
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