ハマボウフウを大網白里の名産に
- 2014/7/11
- 外房版

知る人ぞ知る海浜植物、ハマボウフウ。大網白里市の白里海岸で自生しているが、海浜の侵食と乱獲により減少しつつあるという。ハマボウフウを広く知ってもらい、保護・再生への協力を呼びかけることを目的とした『海辺の花を愛でる会』が6月末に、白里海岸付近で開かれた。主催は『大網白里まちづくりサポートセンター 街資源再興プロジェクト』。
イベントは北今泉にある県有林でのゴミ拾いからスタート。途中、詩人の高村光太郎が綴った『智恵子抄』の碑を訪れながら、雨の中、11名の参加者たちはレインコートを着用し、ゴミ袋とトングを手に和気あいあいと清掃作業に勤しんだ。白里海岸では、僅かだがハマボウフウとハマユウの白い花、ピンク色のハマヒルガオの花を愛でることができた。いずれも満開は5月の中頃。
清掃活動のあとは、北海道苫前郡の苫前町で栽培、出荷されているハマボウフウの葉の天ぷらの試食会が行われ、手作りのおにぎりと共に美味しくいただいた。セリ科特有の香りは酢みそ和えやペペロンチーノにも合うのだとか。
同プロジェクトは、乱獲防止のための浜辺パトロールの他、種を各家庭へ持ち帰り、それぞれが育てる里親制度への取り組みを始めた。秋に各家庭で採取した種を白里海岸に再び蒔き、再生を目指す。全国各地で同様の取り組みが試みられており、苫前町ではハマボウフウを増やすことに成功しているが、当地域では栽培法についてはまだ模索状態。「根が1mほども伸びるからプランターより地植えがよいのではないか」、「水はけのよい土は必須」、「浜辺の草花だけあって、潮を含んだ水を与えるといいらしい」など、参加者たちは食事をしながら熱心に意見交換を行った。
「ハマボウフウを知ったのは昨年の8月。まずは現状を多くの人に知ってもらい、時間をかけて研究を重ね、増やしていけたら。里親募集中です。楽しむために、育った株の半分は家庭での食用に、もう半分は浜に戻すというのでもいいと思います」と同プロジェクトメンバーの相羽礼子さん。
白里海岸は、30年前は辺り一面浜辺の花畑だったという。「大網白里市海岸部の原風景を子どもたちに残したい」、「『浜の山菜』とも呼ばれるハマボウフウが大網白里市の名産品になるといいね」参加者たちはハマボウフウ再生の夢について語り合った。
問合せ 大網白里まちづくりサポートセンター
TEL 0475・72・8278
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