いちはらアート×ミックスに行こう! フード編

 アート×ミックス会場では、市原産の野菜や肉をメインに、ふだん食べないような様々な食が味わえる。今回ご紹介するのは、その一部だが順次取り上げていきたい。
『ぽのわプロジェクト』(とぬま)
 市民の森看板反対側の道路に面した月崎の山登里食堂をリニューアル。保存食をメニューに取り入れた。地元の竹で造った屋根付きのテラス席と食堂内にも席がある。市原で獲れたイノシシ肉で作った『山登里カレー』や『シシッチャサンド』、『タケノコカレー』、これまた珍しい干物を使った『サバサンド』など色々ある。開催前日にNHKのニュースで取り上げられていたのを見て、「イノシシを食べたことがないので、食べてみたくて来た」という四街道から来た女性は、「一緒にサンドされてる野菜(干し野菜のマリネ)との相性もいい。イノシシのお肉(ソーセージ)も牛肉みたい」と満足げ。市内から来た女性も、「サバが好きなので食べた。美味しかった!」と笑顔を見せる。竹のテラスに吊された約170本の大根が、眺め的にもユニーク。
 尚、5月2日(金)14時からワークショップ『竹のカトラリーづくり』開催。
営業/11~19時、木曜休み

『サンタルの食堂』(岩田草平×プロマイノリティ)
 いちはら市民の森に竹と藁と土で造られた作品。中に入ると、サンタル族が使用している葉っぱの皿や、プロマイノリティの皆さんによるグッズ展示の鑑賞ができる。この『食堂』後方にキッチンカーが止められ、インドの先住民サンタル族が、『サンタルカレー』を作る。メニューは、チキン、またはフィッシュ、野菜のカレーとチャイ。農業に従事しているサンタル族の皆さんは、毎食カレーを食べる。だからサッパリした食感のカレーになるのだとか。東京から来た女性たちは、「大根を使ってあるのが珍しい。でも、本格的でとても美味しい」と絶賛。
いちはら市民の森でのカレー販売は金・土・日・祝10~16時30分、月・火は上総大久保駅前、水・木は市原湖畔美術館で10~17時まで、キッチンカーで移動販売をする。
 また、会期中のワークショップは、村民証付きで、『民族衣装を着て記念撮影会』、『ワンポイントヘナ体験』を毎日9時30分~からと13時から。『葉っぱのアクセサリーor小物作り体験』は平日13時から、土・日・祝11時30分から。『サンタル人とお茶会&語学体験』は土・日・祝に開催。

『体験農園&いのししバーベキュー やもかのなかま』(市原つるまい農園)
 アート×ミックス開催日にオープンした、体験型農園(やもかとは、山小川を地元の人がやもかと呼ぶことから)。チェーンソーアートの栗田宏武さんの作品展示会場でもある。圏央道・市原鶴舞ICからも近く、市原ぞうの国手前にできたことから、アート×ミックス終了後も首都圏からの来場が見込まれているニュースポットだ。同農園代表取締役・古関幹雄さんは「圏央道のICができるということで、山小川、上田尾、下田尾の3つの町会がまちづくり協議会を設立し、バスターミナルの建設と緑の広場、市民農園を造ることを目標にしてきました」と話す。これまでの市民農園と違うところは、農園を借りて自分だけで耕作するのではなく、農園管理者のサポートを受けて農業体験ができる点。体験農園は契約制で、栽培から収穫、クラブハウス内にあるクッキングスタジオで調理や加工もできる。農園区画は、他に収穫だけを楽しむ収穫体験農園や作物を選択して栽培する自由栽培農園、企業・団体向け農園がある。農園にはライブカメラが設置され、利用者は自宅で生育状況が見られる。
 更に大きな特徴はクラブハウス隣にバーベキューエリアがあり(屋根付き・屋根なし各10卓)、いのししバーベキューメニューがあること。美味しさを追及した脂ののった肩ロース、地元の新鮮野菜、よもぎ餅等の食材を網と鉄板焼きでいただく。食材の持ち込み、バーベキューエリアの利用だけもOK。農園利用者はバーベキューエリア利用は無料。クラブハウスにはラウンジや売店、多目的トイレ、更衣室、シャワールームも完備している。
 また、クラブハウス正面から見える多目的広場に、栗田さんの作品『出会い』が展示されてあり、馬やかかし等6作品、鑑賞できるが、特に観る人を感心させたのが、トーテムポールについている木の鎖。輪にはつなぎ目がなく、鎖の形に木を切ったというスゴ技。杉林を背に、「ここにあった木を伐採して作品づくりを。そうした木との出会い、ここにいらっしゃるお客さんとの出会いをテーマにした。鎖は出会いをつなげるという意味をこめた」と語る栗田さん。
 食を目的にアート×ミックスに行かれる方、プラスアルファーの楽しみも満喫してほしい。

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