田園、山道、おいしい空気 みんなで歩いて健康づくり
- 2014/4/25
- 市原版
先月、『袖ケ浦ウオーキングフェスタ2014』が開催され、薄曇りの肌寒い天候の中、健脚者向けの12キロコースには166名、初心者・子ども向けの7キロコースには103名が参加、平川公民館を元気にスタートした。同行取材したのは健脚者向けコース。
公民館を出発したあと野里の信号で右折し広域農道、フラワーラインを歩く。菜の花畑の横を過ぎて左折した辺りは『田園空間袖ケ浦 散策路』と名付けられており、遠くまで見渡せる関東平野に広がったのどかな田園風景が心地よい。スサノオノミコトが祀られている八坂神社が左手にあらわれ、立ち寄ってお詣りする人も。その横手には澄んだ水が涌き出ているのが見えた。竹を利用し、人力で掘削する上総堀りで造られた自噴井戸だ。
さらに歩いて、農業用水確保のためにつくられ、自然豊かな憩いの場となっている藤井堰・野里堰へ。脇に咲いているカワヅザクラが美しい。堰の周りから田んぼ道と山裾を歩き、延命寺の境内へと続く階段を登る。低い段差の続く石の階段で「足が鍛えられるね」との声も。奈良時代に行基が創建されたといわれる同寺には市指定有形文化財である豊臣秀吉の禁制(禁止事項を公示した文書)が所蔵されている。敷地内にはピンクのシダレウメがきれいに咲いており、人々の目を楽しませていた。
続いて木々に囲まれた山道を歩く。落ち葉などが土壌生物によって分解、生成された土はふかふかで軟らかい。杉の並木道では陽光がキラキラと差し込んでいた。ウオーキングで身体も温まり汗ばんでくる。山間部では袖ケ浦市公式マスコットキャラクターのガウラくんが出迎える場面もあり、一緒に写真を撮るなどはしゃぐ参加者の姿が見られた。空に向かって真っ直ぐに伸びた杉と竹林の中で、ぐねぐね曲がり、よじり合ったヘビのように上からぶらさがっているつる植物を発見。
山道を下り、市立平岡小学校の幽谷分校で少し休憩をとったあと勾配のきつい坂を上り、東京ドイツ村裏門入り口へ到着。目の前に観覧車が見える水仙畑周辺で昼食をとった。ここからは、早くゴールしたいグループとゆっくり遊びたいグループに分かれて再出発。平岡公民館を経て平川公民館に戻る帰路へと着いた。ゴールでは完歩証のシールをもらって自由解散。
かなり速いペースで歩く人が多かった中、歌をうたいながら手をつないで歩く親子連れや田んぼの脇道の野花を見ながらゆっくりと歩く女性グループも。楽しくおしゃべりをしながらも歩く速度は緩めない健脚者も多数いた。ちなみに1番にゴールしたのは84歳の男性。定年前はテントを背負ってよく北アルプスに登ったという60代の男性は「いいトレーニングになります」と話した。昼食後はバテ気味になっている7キロコースの小学生も多い中で、母親と一緒に12キロコースに参加していた小5の女子は「いつも、学校まで往復7キロの距離をランドセルを背負って登校しているので平気でした。楽しかった」とたくましいコメント。
随所にウメの花が見られ、春の訪れを感じることができた気持ちのいいウオーキング。「1人ではドイツ村まで歩こうなんて考えない。みんな一緒だから歩けました」、「いつも通らない道を知ることができてよかった」など満足した意見が数多く聞かれた。
健康のためにみんなで歩いて運動しようと開催された、第1回目の同イベントは袖ケ浦市総合地域型スポーツクラブ連絡協議会が主催。市内5地区に一つずつあるスポーツクラブでは卓球、ユニバーサルホッケー、ヨガ、グラウンドゴルフなど子どもから大人まで楽しめる様々な種目を体験することができる。
これからの季節、ウオーキングやスポーツを楽しんでみては。
問合せ 袖ケ浦市役所体育振興課内・事務局
TEL 0438・62・3791