子宮に愛情と感謝を

 10月26日に東金市保健福祉センターで『子宮頸がんセミナー』が行われ、約40名が参加した。認定NPO法人『子宮頸がんを考える市民の会』が全国各地を行脚、子宮頸がんを防ぐために定期検診を受けることの重要性を伝えているもので千葉県内では初の開講。同会理事、国際細胞検査士でもある田渕未里さんによる講話『人に話したくなる子宮の話』と『日本フィットネスヨーガ協会』の斉藤佳美さんによるヨガ体験講座『LOVE49ヨガ』の2本立てで行われている。
 子宮頸がんとは子宮の入り口にできるがんで、セックスを1度でも経験したことのある女性なら誰でもかかる可能性がある。HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することが原因。コンドームを使用しても防げるものではない。HPVはありふれたウイルスで自覚症状はなく、感染しても10人に9人は自己免疫力でウイルスを体内から排除することができる。だが、HPVに感染した状態が長く続き、約10年かけてがん細胞へと変化してしまうケースがある。子宮頸がんは毎年約1万5000人が罹患し、約3500人が亡くなっている。中でも発生率が高いのが30代。早目に検診を受け、細胞ががんになる前に発見すれば若くして子宮を失う心配はない。日本における同がん検診の受診率は20%。先進国では最低で、罹患率、死亡率共に高い原因となっている。30代以上の人は、同ウイルスに感染していないかを調べる『HPV検査』を併せて受診すると、より完全に同がんを防ぐことができる。定期検診でほぼ100%防げる病気。意識を高めていく必要があるのではないだろうか。
 休憩をはさんで第2部は子宮を意識した体験ヨガの時間。子宮をサンスクリット語で表すと「スワディシュターナチャクラ」。「私のもとの住処」という意味だ。「子宮はへその下に位置し、エネルギーを生み出す源。生命の連鎖に感謝しながら子宮ヨガを行いましょう」と斉藤さん。
 呼吸を意識しながら目を閉じて胡座をかく。合掌のポーズから始め、骨盤周りの筋肉の緊張をほぐしていく。単なるストレッチとは異なり、様々なイメージを描くことでより効果は高まる。発声における「アー」は母を、「ウー」は父を、「ンー」は2人をつなぐ赤ちゃんを表しているという。「自分の子宮と母の子宮に感謝。ひいては母なる地球と宇宙に感謝を」との言葉で同講座は締めくくられた。「ヨガの経験はあるけれど、子宮に焦点を当てたものは初めて。意識できてよかった」との声が参加者から聞かれた。

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