CITYLIFE 地域情報紙シティライフ こでまりの夢~子どもの心が動く瞬間~ 2025.05.02 子どもには必ず心が動く瞬間があります。心が引きつけられる。ドキドキ・ワクワク。興味・関心・好奇心が満たされて、感動する瞬間です。そんな時の子どもたちの目はキラキラと輝いて、笑顔と共に、何とも言えない幸せそうな顔をしています。 保育の場面では、保育士たちがその顔見たさに、様々な感動を仕掛けています。そして、心が動く瞬間を見つけたら、遊びや生活を通しての学びを仕掛けます。例えば、虫など生き物や自然に対する興味が出てきたと感じたら、自然散策ができる場所を散歩先に選んだり、すぐに調べることができる図鑑を置いたり。心が動く、そんな『生きている』を感じることができた子どもは、幸せを感じられる心の基盤ができることでしょう。 WHOの資料(2021年4月)を基に厚生労働省自殺対策推進室が作成した資料によると、日本は先進国(G7)で最も自殺死亡率が高い国だそうです。男女合わせて16・1%ですから、なんと約6人に1人が自殺していることになるそうです。これは、交通事故死よりはるかに多い数です。私たち日本人は、ウェルビーイング(常に幸福を感じる状態)ではない人が多いということなのでしょう。 成績よりも、地位や名誉よりも、大切なのは、ワクワクと心が動く幸せな心の状態なのかもしれませんね。 ◇中嶋 悦子(なかしま えつこ) 1965年生。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。社会福祉法人ありんこ会理事長。ありんこ親子保育園園長。保育士。エッセイスト。 Tel.0475・53・3509