絶賛上映中の「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」で主演のトム・クルーズ。今回は、米国映画界を牽引するトップスターとなった彼の魅力にせまります。
日本が大好きなクルーズは、先月5月6日、シリーズ集大成ともいえる今回の映画プロモーションで、クリストファー・マッカリー監督と25回目の来日。常にファンを大事にし、小雨の中でも多くの人にサイン、一緒に写真撮影と、ファンサービスは最高です。彼の通訳のほとんどは、映画字幕翻訳者・戸田奈津子氏。二人の会話はいつも茶目っ気があって面白く、親子のような親しみもあります。偶然にも二人は誕生日が一緒だそうです。
クルーズは1962年7月3日生まれ(62歳)。青春映画の端役で注目され、1983年(S58年)「卒業白書」で主演。1986年(S61年)「トップガン」の世界的大ヒットによりトップスターの仲間入りを果たしました(監督はリドリー・スコット監督の弟、トニー・スコット、共演者はケリー・マクギリス)。1988年(S63年)「レインマン」は監督バリー・レヴィンソン、共演者ダスティン・ホフマン。1989年(H1年)「7月4日に生まれて」は監督オリバー・ストーン、共演者キーラ・セジウィックで、ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞。彼の出演する作品がヒットするのには、各監督の力も大きいといえます。
クルーズは1996年(H8年)「ミッション:インポッシブル」から映画プロデューサー業にも進出。同シリーズでは製作をクルーズが担当、著名な監督とタッグを組んで、世界中で大ヒットしています。各監督は、1作:ブライアン・デ・パルマ、2作:ジョン・ウー、3作:J・Jエイブラムス、4作:ブラッド・バード、5作~:クリストファー・マッカリーと錚々たるメンバー。また、彼は派手なアクションでも原則としてスタントマンを使わず、自ら行うことにこだわりを持っています。車やバイクの運転技術はセミプロ級の腕前で、スカイアクションを演じれば彼の右に出る者はいないと言われるほど。
日本で大ヒットした作品は、2003年(H15年)に製作・主演した叙事詩的時代劇アクション映画「ラストサムライ」。渡辺謙・真田広之・小雪等が出演し、日本での興行収入は137億円、観客動員数1410万人。日本の俳優が海外に進出する1つの契機を築いた作品ともいえます。私はクルーズの作品をほとんど見ていますが、中でも「ジャック・リーチャー never go back」はアクション作品としてお薦め。2016年公開、全編通してアクションの連続で、1時間58分がアッという間に終わります。将来、彼の監督・主演・製作の作品が見られるかもしれないと、期待してしまいますね。
(文中、一部引用あり)