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ふるさとビジター館 自然探訪~春を告げる鳥 ヒバリ~

 ヒバリは「天の使い」と称され、春の訪れを告げる鳥とも言われており、ウグイスとともに身近な野鳥として日本でも親しまれています。漢字で「雲雀」と表されるように、「ピーチク、パーチク……」と非常に賑やかで複雑にさえずりながら、空高く垂直に昇って舞う様は、春の風物詩の一つです。
 古来より、その高く昇る姿は「希望」や「春の喜び」の象徴とされてきました。松尾芭蕉の俳句にも、
「原中やものにもつかず 啼く雲雀」
として詠まれています。広々とした野原の真ん中で、何にもすがらず、ただ空中に身を浮かべて鳴いているヒバリの潔さを詠んだと言われています。また、与謝野晶子は
「ひばり鳴く われも光の 中にあり 命かがやく 春は来にけり」
と、空高く鳴くヒバリの声を聞きながら、自分もまた春の光の中に生かされているという、生命の躍動感と喜びを表現した歌を残しています。
 体長は17センチとスズメより少し大きく、地上で生活することが多いためか、羽は枯れ草に紛れる茶褐色をしています。姿や色合いはスズメに似ていますが、後頭の羽毛が逆立って冠羽になることで見分けることができます。また、地上ではヒバリは、足を交互に動かすウオーキングをしますが、スズメは両足でピョンピョン跳ねるホッピングです。
 年間を通し移動をしない留鳥で、見晴らしの良い河川敷や農耕地、草原などの開けた場所に生息しています。姿が見えなくても、空の上から賑やかな声が降ってきたら、それはヒバリが空高くで「揚げ雲雀」をしている合図です。賑やかなさえずりに耳を傾け、やさしく見守ってあげましょう。
(ナチュラリストネット/岡嘉弘)

◇ナチュラリストネット/自然を愛する仲間の集まりです。豊かな自然環境をいつまでも永く残したいと活動しています。