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しかけ絵本ワンダーランド「飛び出す・変わる・ときめく」展 10/26(土)まで開催~城西国際大学水田美術館~【東金市】
- 2024/9/26
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- 東金
【写真】Frederic Edward Weatherly『Peeps into Fairyland(妖精の国を覗き見る)』
東金市求名の城西国際大学水田美術館にて、企画展『しかけ絵本ワンダーランド~飛び出す・変わる・ときめく~』が10/26(土)まで開催されている。同展では武蔵野美術大学美術館・図書館コレクションより、18世紀から20世紀に欧米で出版されたしかけ絵本34点を展示する。水田美術館学芸員の山口真理子さんは「古い時代の貴重な資料を中心にしかけ絵本の歴史をたどり、魅力を紹介します」と話す。
しかけ絵本のはじまりは13世紀初頭のヨーロッパで、天文書や人体の解剖図を表した医学書などの実用書だった。子どもも楽しめるしかけ絵本が初めて出版されたのは1770年代のイギリスで、フラップをめくると絵と絵がつながる単純な仕組みだった。1830年頃刊行の『Thames Tunnel(テムズ川トンネル)』は、蛇腹状に折られた本を伸ばすと、穴から川を行きかう船や地底トンネルを走る馬車などにぎやかな様子がのぞき込めるというもの。ピープショーと呼ばれ、奥行きのある立体的な臨場感が味わえるとして親しまれた。ドイツのロタール・メッゲンドルファーはしかけ絵本の父といわれ、タブを引っ張ると鋲でとめた人の手足が動いて様々な動きを見せるなど、新たな技法を生み出していった。その中の1つ『The City Park(都市公園)』は、池でボート遊びする人や馬に乗る人などでにぎわう公園の様子が描かれたページが蛇腹に折り畳まれ、ジグザグや箱型などの広げ方で何通りもの景色を楽しむことができる。19世紀後半には、開くと自動的に絵が立ち上がる本も登場し、20世紀に入るとアメリカでポップアップ絵本が量産された。その他に、ふいごのしかけで動物の鳴き声がきこえる音の出る絵本、開くとバレエやオペラの劇場の華やかな舞台風景が見られるもの、家具などがポップアップするドールハウスなど、人々を魅了してきたしかけ絵本の数々が並ぶ。
「小さいお子様から大人の方まで楽しんでいただける内容です。様々なしかけが凝らされて、本を開くたびにわくわくするような驚きや喜びに満ちた表現を感じていただきたい」と山口さん。体験コーナーでは現代のしかけ絵本18冊を実際に手に取り鑑賞できる。詳しくは問合せを。
●城西国際大学水田美術館
Tel.0475・53・2562
開館:10時~16時 休館日:日曜・月曜
入館料:一般300円、高校生以下無料
・スライドトーク(学芸員による展示解説)
10/12(土)14時~14時45分
図書館1階オリエンテーションルームにて
申込不要・無料