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懐かしのシネマ~007シリーズとショーン・コネリー~
- 2024/8/1
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- 懐かしのシネマ
今回は007シリーズの2作品、「ロシアより愛をこめて」「ゴールドフィンガー」と、主演のショーン・コネリーの魅力を紹介します。
私の頭の中では「ジェームズ・ボンド」役はコネリー・オンリーで、その後に何人かがボンド役を演じましたが、全く興味が湧きませんでした。初めて007を見たのは60年前、新宿歌舞伎町のミラノ座で「ロシアより愛をこめて」。驚愕しました。映像全て、今まで見た事がありません。「ジェームズ・ボンドのテーマ」とボンドの発砲から始まるオープニング、ストーリー、ラブシーン、音楽・主題歌、スーツ・タキシードが似合うスパイアクションと、これほど垢抜(あかぬ)けた映画は初めてで、まさにニューヒーロー誕生!といった感じでした。そのスタイルは欧米諸国の映画製作にも一石を投じ、その後も大きく影響したと言えます。「ロシアより愛をこめて」の音楽ジョン・バリーと主題歌マット・モンロー、「ゴールドフィンガー」の音楽ジョン・バリーと主題歌シャーリー・バッシー、2作品とも映画だけでなく、主題歌も大ヒットしました。
コネリーは007を降りてから、色々な作品(60作品くらい)に出演しましたが、どんな役柄にも対応できる数少ない俳優でした。その中でも1975年(昭和50年)、ジョン・ミリアス監督の「風とライオン」は見ごたえある作品です。モロッコで実在した人物と事件をもとに、20世紀初頭の砂漠の民の王者とアメリカ大統領による国際紛争を描いた歴史アクションです。是非ご覧になって下さい。
ショーン・コネリー:1930年(昭和5年)8月25日生まれ・国籍英国・2020年10月31日没(90歳)。2000年、英国王室よりナイト(世襲権を持たない準貴族)に叙任。英国王室から勲章とともに授与される勲位に「ナイト」があり、授与された英国臣民の男性は「Sir・サー」の称号が許されます(ナイトに相当する叙勲を受けた英国臣民の女性の称号は「Dame ・デイム」)。コネリーの正式名称は、サー・トーマス・ショーン・コネリー(Sir Thomas Sean Connery)。
最後に、こんな逸話をご紹介。40年くらい前、007シリーズでのプロモーションに3人の担当者が訪日し、その中に製作担当のアルバート・R・ブロッコリ氏がいました。映画関係者との昼食時に氏は「私の祖父が野菜のブロッコリを作って名付け親になりました」と話したそうです。当時はあまり気にも止めませんでしたが、今やブロッコリーは世界中の人々が食べる野菜です。食卓に出ているのを見ると、当時を懐かしく思い出します。
(※文中は新聞等から一部引用しています)
◇黛葉(まゆずみ・よう)
茂原市在住。1942年生。元映画配給会社宣伝プロデューサー。現役時代は年200本以上を鑑賞、現在、放送された洋邦画の録画DVDは1100枚以上にのぼる。