CITYLIFE 地域情報紙シティライフ 見上げれば満天の星 いすみの空から宇宙をのぞく~いすみ星空学校 代表 草原 学さん~【いすみ市】 2026.02.05 【写真】いすみ市の星空・津々ケ浦 いすみ星空学校は、いすみ市を拠点に、星空観望会、コズミックカレッジ(子どもたちへの宇宙教育)、星のソムリエ®講座などを開催し、いすみの星空の素晴らしさを伝える活動を行っている。2025年10月には『第37回星空の街 あおぞらの街全国大会』で、『環境保全の普及・啓発等において優れた活動を行った団体』として、環境大臣賞を受賞した。代表の草原学さんはいすみの星空に魅了され、2015年よりいすみ市地域おこし協力隊に着任。2019年に同団体を立ち上げた。現在は、星空とホタルの写真家、写真ツアー講師として活躍しながら、「いすみの星空の素晴らしさを一人でも多くの人に知ってほしい」と、情報発信に力を注いでいる。 いすみの星空との出会い 草原さんが星空の写真を撮り始めたのは、30代で登山を始め、40才で登った北アルプス燕岳(つばくろだけ)の山頂で見た星空があまりにも美しく、なんとかカメラに収めたいと思ったことがきっかけだった。カメラを本格的に始めたのはその時のことで、重い機材を背負って山に登っていたが、都内で会社員としての忙しい日々の中でまとまった休みが取れず、次第に日本各地の車で行ける星空の名所などを巡るようになった。「30年前はインターネットも現在ほど普及してないし、カメラの性能も今より悪い。カメラの本や月刊誌を読みあさって、独学で一から覚えました。星の知識もないし、とりあえず暗いところへ行く。暗闇でカメラを操作するのは大変で、でも周りに撮影者がいる所では明かりをつけたら怒られちゃう。普通ならあきらめるけど、しつこい性格なのでコツコツとやることができた」と振り返る。そうした中、草原さんはいすみの星空に出会う。日本で天の川が肉眼で見られる地域は3割ほどと言われ、いすみのように都心に近い場所はめずらしいという。「千葉で星がきれいというイメージはありませんでしたが、灯台下暗しでした」 草原さんは、50才で会社を早期退職。移住も視野に入れ情報を集めていたところ、いすみ市地域おこし協力隊募集の記事が目に留まった。「いすみの星空の美しさを観光資源にしたい」と応募し、2015年から4年半、いすみ市地域おこし協力隊として務めることとなる。 草原さん(左) いすみ市の星空・第二五之街踏切(右) 海に横たわる天の川 いすみ市地域おこし隊着任に併せ、いすみ市へ移住した草原さん。任期中は星空観望会やホタル観賞会など、イベントの企画運営にあたった。星空観望会の回数を重ねるうち、「星がきれいだと言うだけでなく、地域の方々に星を知っていただこう。地域で星について話せる人材を育てよう」と、星のソムリエⓇ資格認定講座を始めるにあたり、地域指定団体となるべく、いすみ星空学校を設立した。星のソムリエⓇ講座は山形大学理学部が考案した星空のガイド養成プログラムで、3日間の集中講義で、星座や天体望遠鏡の扱い方など、星空案内の基本的な知識を身につけることができる。その後、JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙教育センターの支援で、コズミックカレッジをスタート。いすみ星空学校は、2019年の設立以来、星空観望会、コズミックカレッジ、星のソムリエⓇ講座を主な柱として活動している。 星空観望会は、いすみ市との共催で偶数月に開催。夏は天の川や夏の大三角形、秋から冬はアンドロメダ銀河や土星などと、季節ごとに魅力のある天体を会員の案内とともに観察する。リピーターも多く、多い時には400人が集まることも。事前予約不要で、参加費無料。コズミックカレッジは奇数月の開催で、いすみ市在住の小学生が対象。こちらは要予約、参加費無料。ペットボトルロケットを飛ばしたり、真空でお湯を沸かしたり、宇宙をテーマにした体験活動を行う。「何かに興味を持つ、ほんのささいな入口になってくれればいいと思っています。子どもたちは本当にかわいい。子どもたちの成長を見て、こちらも元気をもらっています」と、草原さんは目を細める。星のソムリエⓇ講座は年に1度、10月開催の予定。これまで200人ほどが受講した。 コズミックカレッジ 現在82名の会員は、スタッフとして各イベントの運営を担っている。「星が本当に好きな人たちの集まり」と、草原さん。昨年受賞した『第37回星空の街 あおぞらの街全国大会』の環境大臣賞については、「夜間イベントに対しての地域の方々のご理解、市役所職員の方々のご協力、会員のたゆみない活動の賜物で、みんなでいただいた賞だと思っています」と繰り返し話す。 草原さんは、いすみ星空学校と、自ら主宰する写真教室などでも、「星やホタルが夜の観光資源として、日帰りの多い房総への観光客が宿泊する機会になれば」と、活動を続けている。「外房は東と南が海。月も天の川もオリオン座も、海から上がって来る。山が低いので、どこからも空が見える。海に横たわる天の川なんてなかなか見られない」と外房の魅力を語る。「満天の星を見上げれば、今日はきれいだと何度でも思う。今後は、今の活動を絶やさぬよう、次の人たちに繋げられるよう、いすみの美しい星空を一人でも多くの方に知って頂けるよう地道に続けていきたい」。今後の各イベントの予定、草原さん主宰の写真教室については、SNSか問合せを。 問合せ:いすみ星空学校 草原さん Tel.090・3426・9358 ●2/7(土)『第2回いすみ冬の星まつり』開催 詳細は本紙 1/31号市原版『コミュニティひろば』、または 2/7号外房版『らいふ通信』に掲載 https://www.cl-shop.com/backnumber/ ・フェイスブック https://www.facebook.com/p/いすみ星空学校–100070484678829/?locale=ja_JP ・インスタグラム https://www.instagram.com/hoshi_isumi/ 星空観望会