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こでまりの夢~生まれつき特別に敏感な子どもたち『HSC』~

 人前に出ると固まって動けない、大きな音がすると異常に怖がる、慎重すぎて時間がかかる等、近年、生まれつき特別に繊細で感性が鋭い人たちがいます。それをHSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)と言います。HSCは病気や障害ではなく、生まれ持った気質の一つで、感覚処理の過敏性に注目した心理的、神経科学的な概念だそうです。医学的に定義された概念ではないため、HSCを知らない医師もおり、診察を受けても見立てられる医師はほとんどいないそうです。こうした生来の敏感な気質を持った人は、人種や性別、障害の有無にも関係なく、どの社会にもおよそ5人に1人の比率でいると言われています。
 私の周りにも、少しのことでも不安がって泣く子どもや、人前では何も言えなくなってしまう子たちがいます。もしも、子どもがHSCかもしれないと思ったときは、その敏感さについて周りの人たちが理解してあげることが大切です。「そのくらい大丈夫よ」と叱咤激励してもその子の問題は解消されません。なるべく、その子らしさを肯定的に受け止め、不安な時は、近くにいる大人が安心感を与えてあげることが大切です。HSCについて詳しく知りたい方は、『子どもの敏感さに困ったら読む本・誠文堂新光社』等を参考にしてください。
 HSCへの理解が広がりますように。

◇中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。社会福祉法人ありんこ会理事長。ありんこ親子保育園園長。保育士。エッセイスト。
Tel.0475・53・3509