【市原市】絵葉書で記憶とともに想いを伝える

 市原市在住の小杉文晴さんは、5月14日(火)から19日(日)まで千葉市稲毛区にある、こみなと稲毛ギャラリーで『小杉文晴・船旅葉書絵展』を開催する。同展示会に飾られる作品は、小杉さんがNGO団体ジャパングレイス主催の世界船旅クルーズ『ピースボート』に参加した時に描きためたもので、今回は2017年末から訪れた新年クルーズや第97回、第99回版となる。小杉さんがピースボートに初めて参加したのは2008年のこと。船上では様々な企画が催され、小杉さんはデッキで『世界の朝日をハガキに描いて日本に送ろう』を実施。故に作品の多くは船上から見える朝日だが、寄港した町で出会った人々をスケッチしたものも素敵だ。

 年間200日以上を船上で過ごした年もある。横浜港を出てシンガポールやインドを通って地中海を抜けるコースもあれば、南極や北極、またオセアニアを集中的に回るコースなど様々なものに参加してきた。「寄港地では初めこそツアーに参加して劇場に足を運んだり、遺跡を見に行ったりしましたが、今ではバスや電車に一駅乗って、町の人と触れ合うことが好きですね」と、とても社交的だ。 町の中では、自身で刺繍したズボンを履き、ペンキを塗ってアレンジした帽子を被る。海外ではそれだけでも人々の注目を集め、一緒に写真を撮影して仲良くなれる。携帯用の小さなパレットには24色の絵具。小筆と落款を持ち、バスやレストランでさっと似顔絵を描いては本人にプレゼントする。「私は1枚を描くのに5分もかけません。外国人は感情の表現がとても豊か。手渡した瞬間に喜び、周囲の人間に自慢する。私も嬉しくなります」という小杉さん。千枚の絵を描き、600枚は本人にあげて、残りの400枚で個展を開くのが常だ。 「船から見える朝日も毎日違う。毎朝おこなっていた『世界の朝日をハガキに描いて日本に送ろう』には若い人も参加してくれます。その際は一番に家族に、次に彼氏でも彼女でも大切な人に絵葉書を出しなさいと言う」。相手を想い、景色を描いて言葉を添える。小杉さんにとって絵葉書は『オープンラブレター』なのだとか。「ただ、私の個展の作品は自由な感情で見て欲しいです。描いた順に並べるので、一緒に旅をした感覚を味わってもらえると思います」と、小杉さんは想いを込める。枚数に制限があるものの、出品作品は会場にて希望すれば原画を貰うことも可能。 ・こみなと稲毛ギャラリー(千葉市稲毛区小仲台2の3の12 こみなと稲毛ビル5F) 会期時間は午前10時から午後6時まで(最終日は午後5時まで)
問合せ:小杉さん携帯
TEL.090・4522・0343

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1. 当ホームページは、2/17に新ホームページのオープン予定のため、情報掲載が1/31までとなります。 2/17までに開催するイベント等…
  2.  昭和を代表するスター「石原裕次郎」は今年、生誕90年。映画やドラマで大活躍し、歌手としてもヒット曲多数。誰からも愛された「裕ちゃん」の魅…
  3.  鉄道写真愛好家の皆さんへお知らせです。今年6月5日(木)~6月10日(火)に開催予定の『小湊鐵道を撮る仲間たち展』に写真を出展いただける…
  4.  今年は小湊鐵道開業100周年。これを記念し、アートによる地域づくりの拠点である市原湖畔美術館は、小湊鐵道とコラボプロジェクトを進行中。小…
  5.  成田山公園で毎年行われる冬のイベント「成田の梅まつり」。会場は成田山新勝寺大本堂の奥、16万5000平方メートルもの広大な公園。四季折々…
  6. 【写真】パキスタン・カラチの整備途中の農場で、働く青年たちと田中さん(前列右端)      36年間の市議会議員のあと、パキス…
  7.     ◆一席 記念日を遅れて祝い根にもたれ  一宮町 黒猫胡桃     ・老プランあまく見積り火の車  茂原市 道譯賢…
  8. 【写真】講演する家田さん      昨年12月、市原市市民会館で開催された『令和6年度市原市人権・男女共同参画フォーラム』。男…
  9. 【写真】はにわ博物館展示室の姫塚埴輪        昨年8月、千葉県殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪(総数48点うち殿塚古墳30点、…
  10. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 当ホームページは、2/17に新ホームページのオープン予定のため、情報掲載が1/31までとなります。 2/17までに開催するイベント等…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る