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ふるさとビジター館 自然探訪~甘酸っぱい実ヤマグワ~
- 2024/6/6
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- ふるさとビジター館
春に咲いたヤマグワ(山桑)の実を目当てに里山を散策した。
クワ科クワ属で高さ3~15メートルの落葉低木~高木。人の手が入らなくなった雑木林では、手が届かないほど高い所の枝が多い。散策路脇の刈り込まれた所で、ようやく低い木が見つかった。
葉は互生、長さ6~14センチ、幅4~11センチ、卵形~卵状広楕円形。切れ込みのないものから3~5深裂までと、葉の形が色々ある。花は雌雄別株、花序が新枝の葉腋に1個ずつ付く。雌花序の長さは4~6ミリで、花が多数付く。花柱は長さ2ミリで先に柱頭がある。
花の後、肥大化した花被片はそう果を包み、クワ状果という長さ1センチぐらいの集合果になる。赤から黒紫色に成熟すると、甘酸っぱく食べごろになるという。黒いものは鳥に食べられてしまったのか、赤いものしか残っていなかった。
ヤマグワとクワ属のマグワ(馬桑)の葉はよく似ていて、どちらも養蚕に使われる。ヤマグワの集合果には2ミリの花柱が突き出ているので、ちょうどいま頃なら区別できる。
(ナチュラリストネット/野坂伸一郎)
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