朝、家族を送り出すときに交わす「行ってきます」「行ってらっしゃい」。毎日の何気ない挨拶ですが、実はとても温かな願いが込められています。「行ってきます」は、「行って、帰ってきます」という、帰ることを含んだ言葉です。そして「行ってらっしゃい」には、「行って、帰ってきてね」という、送り出す人の願いがあります。英語では「See you later.(また後で)」「Have a good day.(良い一日を)」「Take care.(気をつけて)」などの表現を使います。フランス語でも「Bonne journée !(良い一日を)」、ドイツ語では「Bis später!(また後で)」など、相手の一日を願ったり、再会を伝えたりする言葉があります。もちろん国や家庭によって違いはありますが、日本の「行ってきます」「行ってらっしゃい」のように、「出かける」と「帰る」が一組になった挨拶には、日本ならではの温かさが感じられます。
子どもにとって「行ってらっしゃい」は、「あなたの帰ってくる場所はここにあるよ」という心の基地を伝える言葉なのかもしれません。忙しい朝、「早くして!」と急かしてしまうこともありますが、そんなときこそ、最後に目を見て「行ってらっしゃい。気をつけてね」と声をかけたいものです。
今日も「行ってきます」と「行ってらっしゃい」が交わされ、夕方には「ただいま」「おかえり」と笑顔で再会できますように。