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会いに行こう!千葉に恐竜がやってきたぞ
- 2018/8/9
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9月24日(祝)まで、千葉県立中央博物館で開催されている『平成30年度特別展 恐竜ミュージアムinちば』。同館が恐竜についての展示会をするのは6年振りで、今回の大きな目玉はマイアサウラとカマラサウルスの実物全身骨格だ。見上げるほど大きな恐竜の骨格を、間近で色々な方向から観察できる魅力は滅多にない機会。
同館科長の八木令子さんは、「展示にあたり各地の博物館などから、恐竜の全身骨格だけでなく、頭骨や歯など多くの標本をお借りしました。恐竜は特に未就学児のファンが多いですが、子どもも大人も気軽に楽しめるような展示を取り入れています」と話す。
気軽に楽しめる大きな特徴の1つ目が、漫画家の森本はつえさんによる恐竜を題材にした漫画のパネルだ。恐竜の大きさや仲間わけ、生活の仕方などユーモラスを交えながら可愛らしいイラストで表現。展示室内のみならず、廊下のいたるところに設置されたパネルは、思わず足を止めて見入ってしまう面白さだ。
2つ目の特徴は、スマートフォンをかざしてQRコードを読み取ると、より詳しい解説が一瞬で手に入ること。もちろん標本の側に解説パネルを設置しているが、長い文章で圧迫感を与えることなく楽しんでもらえるようにとポイントを掴んだ作りになっている。そのため、要所ごとのQRコードで興味の湧いた部分をさらに調べるという手の込んだ面白さを味わえる。 さらに3つ目の特徴は、白亜紀に生きた陸の生物のコーナー。石川県で発見された貴重な標本を一堂に集め、化石のCTスキャン画像を3D化したものや3Dプリンターで拡大した模型が展示されている。最新技術で魅せる技は、少々マニアックな大人向けだが興味の幅が広がること間違いなし。
千葉県では残念ながらまだ恐竜の骨は発見されていない。だが、第2企画展示室に飾られている骨は、銚子で発見されたもので、恐竜のものである可能性があるという。他にも銚子で発見されたアンモナイトやクジラの骨なども楽しむことができる。
触って楽しんで
メイン会場には、子どもの興味を引き出す仕掛けがたくさんある。解説パネルは子ども向けにすべて漢字に仮名が振られている。難しい言葉も自分で読むことで知識欲をそそられることだろう。また、6カ所に置かれたクイズコーナーでは、スタンプシートに正解のスタンプを押すことができる。『水中で生活した大型の肉食恐竜は?』など、夏休み後に友達に話しても面白そうな問題だ。
さらに、「恐竜の足や足跡のレプリカは大きいので、特に子ども達の目を引くでしょう。見るだけでなく、実物の竜脚類の上腕骨などに触ることもできるので、普段味合うことのない体験ができるのでは」と話すのは、同館研究員の丸山啓志さん。「ツルツルした木みたいなさわり心地かな」と首を傾げるのは、木更津市から来た親子。小2男児は自由研究の相談に来たというが、興味深そうに何度も恐竜の骨に手を伸ばしていた。触るだけでなく写真撮影がOKなのも大きなポイント!自宅に帰ってからも、見逃したところを写真でチェックできる。
この特別展では、他にも自由研究の題材に役立ちそうなイベントがたくさん!小学校高学年~大人向けには、8月12日(日)に恐竜造形作家の徳川広和さんと、群馬県立自然史博物館の髙桒祐司さんが講演する『日本の恐竜、世界の恐竜』。19日に国立科学博物館の真鍋真さんが『最新恐竜学』を披露する(各講演会とも入場料必要。先着150名)。
そして毎週土曜日は、11時からと14時30分からの2回ミュージアムトークを開催。今回の展示を企画した同館主任上席研究員の伊左治鎭司さんが、恐竜2体の全身骨格や日本から見つかった新種の化石など、企画展の見どころを30分かけて紹介する。貴重な資料が集った展示を見て夏休みの思い出を作ってみてはいかが。詳細は問合せを。
問合せ 千葉県立中央博物館(千葉市中央区青葉町955|2)
TEL 043・265・3111
http://www.chiba-muse.or.jp