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ポールを使って、楽ラク歩行 ノルディックウオーキング
- 2016/1/15
- シティライフ掲載記事, 外房版

2本のポールを使うことで、体に負担がかからず正しい姿勢で歩行ができるフィットネスエクササイズ『ノルディックウオーキング』。ノルウェーが発祥地で、本来は豪雪地帯での移動手段だった。斜面を滑り降りるだけではなく、上るときにもスキーを履きポールを使う。この全身運動を雪がない時期にもエクササイズとして活用しようと、アスファルトなどに引っかからないよう先を斜めにカットしたポールが開発された。クロスカントリーの選手が積雪のない夏に行うトレーニングでもある。
昨秋、長南町役場保健福祉課主催のノルディックウオーキングが行われ、約40名の参加者がポールを使った歩行を体験した。インストラクターは『NPO法人ノルディックウオーキング エンファ房総』の萩原毅さん他4名。
出発前に、同役場保健センター内でポールを使ったストレッチを行った。「ウオーミングアップはとても大事。心臓から遠いところから順にやっていきます」と萩原さん。両手にポールを持ち体より少し前に立て、片足ずつつま先を上げて左右に動かす足首の運動から、足を大きく振り上げて前後左右に動かす股関節の運動、ポールを2つに束ねて肩の上に乗せ、上半身をひねるなど徐々に心臓に近い部位の運動へと移行していく。
ウオーキングのスタート地点は岩撫、県道南総一宮線から少し中に入った小道。『関東ふれあいの道』の一部だ。保健センターからはバスで移動した。野見金公園へ向かって約2.2キロ、静かな山間の道は車の交通量も少なく、気持ちよく歩けるおすすめのハイキングコースだ。
いよいよ歩行開始。ポールはグリップが自分のヘソの高さにくるように調節する。本来は、ポールのグリップを握って放すことを繰り返しながら歩くのだが「初めての人も多いので、ストラップに手を通し、グリップは放したまま腕を振りポールをズルズルひきずって歩きましょう。二の腕で自然にポールを押し出す感じです。歩幅は広めにとると踵から着地するようになり、自然と背筋も伸びる。モデル歩きを目指して下さい」。そして大切なのは、楽しくしゃべりながら歩くこと。話しながらできる程度の運動が理想的だという。
早速、1歩、2歩と踏み出してみた。全く難しくない。リズムよく楽に歩ける。試しに上り坂をポールなしで歩いてみると太ももに負荷がかかり、やや前のめりになってしまった。ポールを使うと、ある1カ所にだけ負担がかかる感じがなく自然に体が前に進む。「人は2本足だから腰痛になったりするのです。4足歩行の動物などは腰痛にはなりません」とのこと。
萩原さんの指示通り、心おきなくおしゃべりをしながら歩く皆さん。途中、休憩を挟んでのゆっくりペースなので疲れた表情の人は全くいない。「歩いて心拍数を上げると、その状態は休憩中でも続き体脂肪が燃焼される。休みながら歩くといいのです。しっかり呼吸し、二酸化炭素を吐くことも重要。血液がきれいになりますよ」
ゴール地点の野見金公園は3月にはカワヅザクラ、4月にはソメイヨシノ、6月にはアジサイと季節により見所満載。花見客も多数訪れるそうだ。取材日には赤いサザンカが唯一、常緑樹の緑に色を添えていた。見晴台からは茂原市、九十九里町方面が遠くまで見渡せる。天気がよければスカイツリーが見えるというスポットも。この日は曇りだったが、うっすらとしたシルエットが見えた。
さて、ウオーキングも終盤。公園の広場で緑に囲まれながら、クールダウンとして再びポールを使った念入りなストレッチを行った。お腹を空かせてセンターに戻ると、用意されていたのは長南町の農産品をふんだんに使った名物『長南丼』と長芋の団子が入った野菜たっぷりの味噌汁に黒糖入りの牛乳くずもち。参加者は談笑しながらおいしい食事を楽しんだ。黒米を混ぜたご飯の上に海苔、その上に蓮根やシイタケ、枝豆などが入った揚げつくねと素揚げ輪切りの蓮根をのせた『長南丼』は学校給食にも時々登場するとか。
ノルディックウオーキングは老若男女、脚力に自信のない人でも爽快に歩ける手軽なエクササイズ。「同様のイベントがあったら、また参加したい」、マイポールを持参していた女性は「5、6年前からずっとやりたかった。今回参加して自信がついた。1人ででもできそう」と明るく笑った。
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